時の化石

ブログ「時の化石」は、アート、ミュージック、ライフハックなどを中心に数々の楽しい話題を提供します。

山梨県立美術館 世界に誇るミレーコレクション。「種まく人」は、1850年パリでコレラが大流行した後に描かれた名作。

どーも、ShinShaです。
ブログ初めて3週間、まだまだヨチヨチ歩きです。
昨日は、新しい読者が増えました、
たくさんの☆とコメントを頂きました。
皆様、ありがとうございます。

しかし、ブログというのは分からないですね。
私はエンジニアなので、データを分析するのが仕事ですが、どうにも分からない。
アクセス元によって、読まれる種類の記事が全然違うし、必死になって書いたものより、気楽に書いた記事の方がPV多い。(泣)
もう少し勉強しなければいけませんね。

今日は、これまで4回訪問した山梨県立美術館についてご紹介することにします。
最近行ったのは、2年くらい前です。
ご承知のように、山梨県立美術館はミレーの大コレクションがあります。
今回は、コレクションの中で、私の好きな絵3枚をご紹介します。

山梨県立美術館にこんな絵が!

まず、山梨県立美術館の基本データを書いておきます。

山梨県立美術館
〒400-0065 山梨県甲府市貢川1丁目4-27
TEL 055-228-3322
開館時間 9:00~17:00、休館日 毎週月曜/年末年始

山梨県立美術館のミレーコレクション、最初はバブル時期に購入したものです。
正直にいうと、日本にこんな絵をもってきていいのかと思いました。
なんせ、「種まく人」と「落穂拾い」ですからね。
しかし、その後、世界のミレーの研究者が山梨を訪れるとか、
入場者数が多く、収益でコレクションを増やしているなどの話を聞きました。
それは地方活性化の良いストーリーですよね。

山梨県の主なコレクションは下のとおりです。
しかし、ミレーの作品、沢山もっていますね。

『ジャン=フランソワ・ミレー作品』
「ポーリーヌ・V・オノの肖像」、「ダフニスとクロエ」、「眠れるお針子」、「種をまく人」、「落ち穂拾い、夏」、「鶏に餌をやる女」、「無原罪の聖母」、「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」、「古い塀」、「冬(凍えたキューピッド)」、「グレヴィルの断崖」、など 69作品収蔵

バルビゾン派・その他西洋絵画』
 ターナー、コロー、クールベなど風景画を10点収蔵。
 ターナー、コローはなかなか良い絵ですね。


『日本の近現代美術』
横山大観など9作家の作品などを収蔵。

  いつのように、この中から独断と偏見で、私の好きな絵を3枚ご紹介します。

ミレーの出世作「種まく人」

ミレー36歳の作品。
この絵はミレーの大出世作、代表作のひとつです。
「種まく人」には、もう一つ作品があり、アメリカ、ボストン美術館に収蔵されています。 山梨県立美術館が、最初に買ったのはこの絵ですね。
この絵は、岩波書店のマークとしても使われていますね。

「種まく人」は、1849年にパリでコレラが大流行したため、近郊のバルビゾンに移ったミレーが描いた大作です。
当時、パリではコレラで2万人の死者が出たそうです。
現在の状況と重なりますね。
バルビゾンへの転居が、ミレーに成功をもたらしました。

「種まく人」は、農民が右手を振って種をまこうとする、瞬間を描いています。
ダイナミックな動きを表現した、強いエネルギーを感じる絵です。
この絵には、大自然の中で、たくましく生きていく農民の姿が大きく描かれています。
この絵が描いているのは、夕方の風景でしょうか。
農民の左には牛を使って土を耕す人が描かれています。

1851年にこの絵が、パリで入選した後、政界で論争が巻き起こったそうです。
Wikipediaの引用です。

『種まく人』は、農民の悲惨な生活に抗議する政治的な表明ととらえる人も多く、激しい議論を呼んだ。当時のフランスは、2月革命や普通選挙の実施によって政治的発言力を増した農民・労働者階級と、その脅威を抑え込もうとするブルジョワ階級との対立が高まっており、それを反映して、『種まく人』は、保守派からは「ミレー氏は……農民と呼ばれる悪党と同種の輩である」などと非難を浴びる一方で、左派からは、「彼は現代の民衆(デモス)の擬人像である」などと持ち上げられた

まあ、政治というのは、いつの時代もどうしようもないものですね。
この絵のどこにも、そんな作者の意図は感じられませんね。
過酷な自然の中で、力強く生きていく人間の存在が、肯定的に描かれています。
ふと、この絵はコレラの流行とは関係がなかったかと考えました。
はい、これも同じように、うがった見解でしょうね ^^;

「種まく人」、ジャン=フランソワ・ミレー作
1850年、油彩/キャンバス、99.7 x 80cm

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「種まく人」 山梨県立美術館

ミレー版モナリザ?「ポリーヌ・V・オノの肖像 」

ミレーは、1840年のサロンに2点の肖像画を提出し、初入選を果たします。
これを機に、パリを去ってシェルブールに戻りました。
そして、肖像画を描いて、生計を立てます。

この絵は。ミレーが27−28歳の時の作品。
モデルはミレーの最初の夫人、ポリーヌ。
ポリーヌは、シェルブールの仕立て屋の娘だそうです。
後に、ポリーヌは22歳の若さで、パリの町で結核により死去。
この絵が描かれのはポリーヌが19歳の時。

この絵は、若い美しい女性を描いた肖像画です。
若き日のミレーの素晴らしい作品です。
ミレーは妻となるこの女性の美しさを、全力で描いたのでしょう。
この絵は、ほかの大作家が描いたといっても、疑われないほど技巧に優れた作品だと思います。
ミレーにもこういう絵を描いた時代があったんですね。
素晴らしい作品です。

ポリーヌは黒いドレスを着て、ネックレスを身につけ、着飾ってモデルになっています。
眼は少し悲しげだが、口元にはかすかな笑みが浮かんでいる。
彼女が若くして亡くなった情報を知ってしまうと、この絵が悲しさを表現しているように見えてきます。
しかし、それは間違っているように思います。
ネットを見ていると、構図が近いので、この絵はミレー版「モナリザ」ともいわれているそうです。
私も ミレー版「モナリザ」に、一票投じます。
この絵からは、確かに、「モナリザ」に通じる神秘性を感じます。
そうすれば、若くして亡くなった彼女が永遠の存在になる。

「ポリーヌ・V・オノの肖像」、ジャン=フランソワ・ミレー作
1841-42年、油彩/キャンバス、73 x 63cm

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「ポリーヌ・V・オノの肖像」山梨県立美術館

ロマンチックで少し淋しくなる「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」

私は、この絵が大好きです。
山梨に行くのはこの「羊飼い」に会いに行くようなものです。
ロマンチックな、素晴らしい絵ですね。

ミレー、43〜46歳の時に描かれた作品。
この絵が描いているのは初冬の夕暮れでしょうか。
地平線の彼方に、大きな夕陽が沈もうとしています。
泥道の水たまりに夕陽が反射しています。
コートを着込んだ羊飼いが、肩をすぼめてゆっくりと、羊たちを連れて、牧舎に帰って行きます。
静かで雄大な風景の中、羊たちの息遣いと足音が、聞こえてきそうです。
大自然の中で、羊飼いは孤独な存在ですが、かすかに読み取れる表情から、強い意思を感じます。
この絵には大自然の中、生きている人間の営みが、見事に表現されています。
素晴らしい作品です。

「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」、ジャン=フランソワ・ミレー作
1857−60年、油彩/板、53.5 x 71cm

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「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」山梨県立美術館

まとめ

今日は山梨県立美術館にあるミレーの絵3枚を紹介しました。
この美術館は5月15日から展示を再開していたんですね。
コロナ騒ぎが収まってきたら、また山梨県立美術館に行って、「羊飼い」と会ってみたいですね。
文章を書いていたら「ポリーヌ」にも会いたくなってきました。
そういえば、ゴッホがアルルに移ったのも、ミレーの影響でしたね。
ゴッホは「種まく人」を何枚も描いているんですよね。

今日もこのブログを読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。

ShinSha