時の化石

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ボブ・ディラン『欲望』(Desire)1976年。プロテストソング「ハリケーン」美しい名曲「サラ」。ミステリアスな名アルバム。

どーも、ShinShaです。
今回は、久しぶりにミュージックの記事を書きます。
ボブ・ディラン1976年のアルバム『欲望』。
このアルバム、本当に素晴らしいのです。

いわゆるロックではなく、ラテン風でもあり中近東風の曲もあり。
かなりエスニックでミステリアスな作品なのです。
そして、僕の大好きな美しい曲が何曲も収録されています。

本アルバムレーコーディングのエピソード

当時のディランについて、調べて書こうと思ったのですが、このアルバムのレコーディングのエピソードが、あまりに面白いのでご紹介します。

wikipediaから引用です。

このアルバム制作のため、ボブ・ディランはニューヨークにいたミュージシャンに片っ端から声をかけて、スタジオにつれていった。
エリック・クラプトンの証言によると、スタジオは人であふれかえり大混乱だった。

結局、有名どころは参加を見合わせ、残ったメンバーはデビュー間もないエミルウ・ハリス以外は、すべて無名ミュージシャンばかりになった。

「ディランのレコーディングには楽譜もリードシートもない。
キーはおろか、曲名さえ知らされない。

それで私達はディランがおもむろにギターを弾き歌い始めると、彼の手元と唇の動きに最大限の注意を払って合わせていかなければならない。
なぜならそれが後にも先にも一回きりのレコーディングになるかもしれないからだ。」

とても興味深いエピソードです。
ディランは、吟遊詩人のようです。
となると、このアルバムほとんど、i一発勝負のジャムセッションで作ったようなものだ。
しかし、昨日から、このアルバム繰り返し聴いてますけど本当に素晴らしいです。

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"Bob Dylan" by badosa is licensed under CC BY 2.0

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ボブ・ディラン『欲望』(Desire)1976年

このアルバム『欲望』(Desire)は、1976年にリリースされたディランのアルバム。
ビルボードでは、5週連続1位となったベスト・セラーアルバムです。
このアルバムの前が『血の轍』Blood on the Tracks1975年、そして後が『ストリート・リーガル』Street Legal 1978年。

このアルバムはラテン風、中近東風の曲が収録され ミステリアスな作品なのです。
音楽性にはほかの作品と連続性がありません。
何というか、このアルバムだけが異質なんですよね。
そういう意味でもこのアルバム稀に見る作品です。


このアルバムでは、バイオリンプレイヤーScarlet Riveraが参加してサウンド面で重要な役割を演じています。
当時のディランのお気に入りだったのでしょう。
このアルバムのバンドは、有名なライブツアー、ローリング・サンダー・レビュー(Rolling Thunder Revue)にも、参加しておりライブアルバムでも聴くことができます。
どうも、netflixでは、ローリング・サンダー・レビューの映画も観られるようですね。
近いうちに観たいです。

Apple Music リンク

ハリケーン - Hurricane

アルバムの最初の曲は8分を超える、プロテストソング。

これは、冤罪をかけられた黒人ボクサー、ルービン・"ハリケーン"・カーターの無実を訴える歌だ(ハリケーンは、リングネーム)。
1966年、あるバーで男女4名が銃撃される事件が起きた。
ルービンに容疑がかけられ、終身刑を宣告された。
しかし、これは人種的偏見に満ちた冤罪だった。

これがハリケーンの物語 権力に罪を着せられ
やってもいない罪で 独房に入れられた 
かっては世界チャンピオンになれたはずの男

ディランの曲は美しく、詩は激しい。
曲は、8分を超えて事件の様子から、警察、裁判、証言者、陪審員、マスコミまでを鋭く糾弾する。  

そして「正義がゲームになった、こんな国に住むのは恥だ」とディランは歌う。
なんという感動的な曲でしょう。

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コーヒーもう一杯 One More Cup of Coffee

この曲は旅を描いた絵画のようです。
コーヒーもう一杯 One More Cup of Coffee。
曲のタイトルが、もう、素晴らしくカッコいい。

曲は、中近東音楽を思わせるミステリアスなメロディです。
ディランがこのアルバムだけに用いた特別な表現。
曲は、バイオリン、ベース、ギター、ドラムスの、シンプルでアコースティックなアレンジとなっています。
素晴らしく美しい曲です。

歌詞は「砂漠を行く旅人が、どこかの宿に逗留して出発する前にコーヒーを飲んでいる。」
そんな物語のイメージです。
降りていく「谷」は、死を連想させます。
聖書、あるいはコーランの一節を書いたようなミステリアスな内容です。

歌詞の一部をご紹介します。素晴らしいとしかいいようがない。

Your sister sees the future
Like your mama and yourself.
You’ve never learned to read or write
There’s no books upon your shelf.

君の妹には未来が見える
母親も君も同じだ
君は読み書きを知らず
棚には一冊の本もない

And your pleasure knows no limits
Your voice is like a meadowlark
But your heart is like an ocean
Mysterious and dark.

君の欲望には際限がなく
声はヒバリのようだ
だけど、君の心は海のように
ミステリアスで深い

One more cup of coffee for the road,
One more cup of coffee ‘fore I go
To the valley below.

コーヒーをもう一杯 旅のために
コーヒーをもう一杯 別れのために
谷を下っていくのだ

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サラ Sara

イントロのハーモニカが美しい。
このハーモニカを聞いただけで、美しい曲に引き込まれていきます。
この曲は、ハーモニカ、バイオリン、ベース、ドラムス、ギターによる、シンプルでアコースティックなアレンジです。

この曲は、ディランが妻サラに捧げたラブソング。
リリカルな詞が美しいです。
英語の詞ではきれいな韻を踏んでいます。

やっぱりディランの詞は格調が高い。
しかし、この後、ディランはサラとは結局別れるんですね。

歌詞の一部をご紹介しますね。
興味がある人は読んでみてください。
'know' 'storm' ' snow' 'warm'、きれいな韻になっています。
涙がでるような美しい詞です。

How did I meet you? I don't know.
A messenger sent me in a tropical storm.
You were there in the winter, moonlight on the snow
And on Lily Pond Lane when the weather was warm.

どのようにして君に出会ったか、僕にはわからない
メッセンジャーが、僕を熱帯の嵐に送り込んだ
君は冬には月明かりの雪の中にいて
暖かくなって、百合が咲く池の辺りにいた

Sara, oh Sara,
Scorpio Sphinx in a calico dress,
Sara, Sara,
You must forgive me my unworthiness.

サラ、おおサラ
更紗(さらさ)のドレスをまとった、蠍座のスフインクス
サラ、おおサラ
僕のふがいなさを許しておくれ

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こちらはローリングサンダーレビューツアーのライブ音源 これもすばらしいです

Apple Music おすすめです!

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2021年9月にもライブ音源の新作が発売されるようです。

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まとめ

はい、今日はボブ・ディランのアルバム『欲望』(Desire)1976年をご紹介しました。実は「サラ Sara」は、僕が大好きな曲なんです。

激しいプロテストソングから、旅を描いた絵画のような歌、そして美しいラブソング。素晴らしい作品です。このアルバムには、今回ご紹介できなかった良い曲がいっぱい入っています。よろしかったら、アルバム全てを聴いてみてください。

今日もこのブログを訪問いただき、ありがとうございました。
これからも、少し懐かしくて、美しい音楽の記事を書いていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。
ShinSha

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