どーも、ShinShaです。
今日は、本当に、久しぶりにボブ・ディラン のアルバムを紹介します。
前にも書きましたが、ボブ・ディラン はノーベル文学賞を受賞していますので、胸を張って紹介できるアーティストです。
ところが、日本では、今ひとつ彼の音楽は知られていません。
微力ながら、彼の作品の素晴らしさを、紹介していこうと考えています。
『激しい雨』1976年は、素晴らしいライブアルバムです。
個人的には、この中の数曲は一生の間、聴き続けたい作品です。
このアルバムをめぐる物語
1975年、アルバム『欲望』の録音が終わった後、ボブディラン は『ローリング・サンダー・ツアー』をスタートした。
「ローリングサンダー」は、ネイティブ・アメリカンの祈祷師の名前に由来する。
このアルバムは、第2期のツアーに録音されたライブ音源によるもの。
サウンドとしては、以前、このブログで紹介したアルバム『欲望』と続いています。
アルバム『欲望』のレコーディングの物語は、実に面白かったですね。
このツアーには多くのミュージシャンなどが同行し、「グアム」というツアーバンドとして活動した。
ディランのアルバム『欲望』に参加したロブ・ストーナー、スカーレット・リヴェラのほか、デヴィッド・ボウイと活動を共にしたギタリストとして知られるミック・ロンソン、ディランと長年親交のあるジャック・エリオット、ジョーン・バエズ、ロジャー・マッギン、ボブ・ニューワース、キンキー・フリードマン、まだ若手であったTボーン・バーネット、デイヴィッド・マンスフィールド、スティーヴン・ソールズ、詩人のアレン・ギンズバーグなど、まさに大所帯でのツアーとなった。
また、ロビー・ロバートソン、リック・ダンコ、ジョニ・ミッチェル、パティ・スミス、リッチー・ヘブンズ、デニス・ホッパーなどのゲストが登場することもあった。
『激しい雨』(Hard Rain)は、1976年にリリースされたボブ・ディランのライブ・アルバム。
1976年4月からスタートした"第2期"「ローリング・サンダー・レヴュー」の5月16日公演から4曲、5月23日公演から5曲が収録されている。引用:wikipedia
以前のブログのリンクはこちらです。
ボブ・ディラン 『激しい雨』
『激しい雨』Hard Rain
マギーズ・ファーム - Maggie's Farm
いつもの朝に - One Too Many Mornings
メンフィス・ブルース・アゲイン - Stuck Inside Of Mobile With The Memphis Blues Again
オー・シスター - Oh, Sister
レイ・レディ・レイ - Lay Lady Lay
嵐からの隠れ場所 - Shelter From The Storm
きみは大きな存在 - You're A Big Girl Now
アイ・スリュウ・イット・オール・アウェイ - I Threw It All Away
愚かな風 - Idiot Wind
ボブ・ディランは、ライブでは、レコードの原曲とは大きくアレンジを変えたり、メロディまで変えて歌う人です。
僕はディラン初来日の武道館ライブに行きました。
そして、ずいぶんとまどいました。
僕の大好きな『風に吹かれて』は、何て変わってしましたんだろう(笑)。
あのころは若かったな。
彼にとっては、原曲なんて意識はないのでしょうね。
インスピレーションのまま、美しい詩と音楽を生み出していく。
ジャズのように自由。
それがディランのアートスタイルなのですね。
そのような訳で、同じ曲でもライブでとてつもなく美しい音楽になったり、感動する音楽になったりするのです。
このアルバム、演奏は少し粗いのですが、そこがまた、ライブらしくて素晴らしいのです。
ディランのボーカルは凄いですね。
ライブアルバムを聴くと、いつもそう思います。
Apple Music Link
『いつもの朝に』 ONe Too Many Mornings
この曲は美しいバラードです。
原曲は『時代は変わる』1964年に入っている、
どちらかといえば、メロデイがのっぺりしたフォークソング。
このアルバム収録曲は、まったくメロディも違うし別物。
スカーレット・リヴェラのヴァイオリンがいいですね 。
この曲の美しさは、時々、頭に浮かぶほど忘れがたいです。
歌詞をご紹介します。文学的ですね。
Down the street the dogs are barkin’
And the day is a-gettin’ dark
As the night comes in a-fallin’
The dogs’ll lose their bark
An’ the silent night will shatter
From the sounds inside my mind
For I’m one too many mornings
And a thousand miles behind
道端で犬たちが鳴き始めあたりは暗くなっていく
夜が深くなれば、犬たちは静かになる
静かな夜は、僕の心の音で破られる
僕は、一つだけ多すぎる朝を迎えている
もう、1000マイルも離れて
『 アイ・スリュウ・イット・オール・アウェイ』 I Threw It All Away
美しい歌詞のラブソング。恋人を失った男の心の歌。
原曲は、アルバム『ナッシュビルスカイライン』(1969年)に入っています。
この曲は、文学的なすばらしい詞をもっています。
「かつて、僕の掌の中に山々と絶え間なく流れる川があった でも、僕は何をしたんだ。 すべてを無くしてしまった」。
別れた恋人が生まれ育った美しい自然を表現しているのですね。
歌詞の一部をご紹介します。
美しい詩です。
Once I had mountains in the palm of my hand
And rivers that ran through ev'ry day
But what did I do
I let it all slip away
I threw it all away
I threw it all away
かつて、僕の掌の中に、山々と絶え間なく流れる川があった
でも、僕は何をしたんだ
すべてを無くしてしまったんだ
すべて投げ出してしまった
すべて投げ出したんだ
Love is all there is, it makes the world go around
Love and only love it can't be denied
No matter what you think about it
You won't be able to do without it
Take a tip from one who's tried
愛だけがすべてだ 愛が世界を回している
愛、愛だけがすべて 否定するこはできない
君が何を考えようと 愛なしではいられない
愛をなくした奴から助言を聞いてみればいい
『愚かな風』 Idiot WInd
久しぶりに、この曲を2回聞きました。
ボーカルも歌詞も胸に刺さってくる。
ものすごいエネルギーがある。
汗をかきました。
僕はこの曲は、ディランらしい名曲の一つだと思います。
このアルバム収録曲は、10分を超える大作。
アルバム『血の轍』に入っている原曲より、圧倒的にこのアルバム収録曲の方がいいです。
歌いこんで、曲のもつ凄みが出ているのです。
「君は愚かだ 息の仕方を知っているなんて奇跡だぜ」。
痛烈な皮肉と怒りの歌。
ディラン、渾身の名曲を聞かなければきっと後悔します。
歌詞の一部を紹介します。すごい歌詞ですね。
The priest wore black on the seventh day
And sat stone-faced while the building burned
I waited for you on the running boards
Near the cypress trees, while the springtime turned
Slowly into autumn
牧師は、安息日に黒の衣装をまとい
ビルが燃える間、無表情で座っていた
俺は踏み板の上に座って君を待つ
糸杉の木の近くで、春がゆっくり秋に変わる間
Idiot wind
Blowing like a circle around my skull,
From the Grand Coulee Dam to the Capitol
愚かな風
俺の頭蓋骨を回るように
グランドクリーダムから国会議事堂へ 吹いている
Idiot wind
Blowing every time you move your teeth
You’re an idiot, babe
It’s a wonder that you still know how to breathe
愚かな風
君が、歯を動かす度に吹いている
君は愚かだよ、ベイビー
息の仕方を知ってるだけでも奇跡的だぜ
- アーティスト:ボブ・ディラン
- 発売日: 2020/07/24
- メディア: CD
あとがき
今日のブログでは、ボブ・ディラン のライブアルバム『激しい雨』を紹介しました。
amazon でも、何人もの人がディランのライブアルバムでは1、2を争うとの評価が多いです。
ぜひ、このアルバムを聞いて頂ければと思います。
ディランのアルバムを紹介するブログでは、歌詞を載せて、訳を書くと、どうしても長文になってしまいますね。
よろしかったら、時間のある時に、歌詞のすばらしさも味わって頂ければと思います。
音楽はすばらしいパワーに満ちています。
僕は、このアルバムから大きな力をもらいました。
今日もこのブログを訪問いただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
ShinSha
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