どーも、ShinShaです。
今年も、我が家の十月桜が見頃になりました。今回のブログのテーマは「なぜ桜の花は美しいか」です。いとうせいこうさんの著作『自己流園芸ベランダ派』についてもご紹介します。たくさん十月桜の写真をUPしました。美しい花を楽しんでくださいね。
なぜ、桜の花は美しいのか?
我が家の十月桜が咲いたので、かなり季節外れですが、「なぜ桜の花が美しいのか」というテーマについて考えてみたいと思います。
ネットをググると、出てきました。調べた情報を下に列挙しますね。
- 葉が出るより、花が咲き誇るから。花の美しさが、葉に隠れずに目立つ。
- 花がいっせいに咲くから。桜は同じ場所や地域で、ほとんど同時に咲く。
- 咲く花の数が多いから。一本の桜の木には十万個以上の花が咲く。
引用:https://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/pr/risukeirin/pdf/no013_14.pdf
さすが、植物の専門家の回答です。特に、花がいっせい咲くというのは、なるほどなぁと思います。一本の木に10万も花があるというのもすごいですね。
さらに、ネットを調べると、まだまだ出てきます。
引用:https://www.mag2.com/p/news/160820
なるほど、なるほど。日本人の精神、日本の文化と桜の花は重要な結びつきがあるというということですね。すばらしい回答です。
どれも正しい回答だと思います。しかし、ここまでの答えは、重要なことを見逃しているのです。それは。。。 いとうせいこうさんの本が教えてくれた桜の花の重要な特性なのです。
いとうせいこう著 『自己流園芸 ベランダ派』
話は変わりますが、いとうせいこうさんのベランダーシリーズが大好きです。本を読み、NHKテレビのベランダーシリーズも、毎回、夢中で観ていました。
いとうせいこうさんの略歴は下のとおりです。
1961年生まれ。編集者を経て、作家、クリエイターとして、活字・映像・音楽・テレビ・舞台など、様々な分野で活躍。1988年、小説『ノーライフキング』(河出文庫)で作家デビュー。『ボタニカル・ライフ―植物生活―』(新潮文庫)で第15回講談社エッセイ賞受賞。『想像ラジオ』(河出文庫)で第35回野間文芸新人賞を受賞。近著に『「国境なき医師団」になろう!』(講談社現代新書)など。
せいこうさんは、かつて、うつ病になり、小説がまったく書けなくなりました。そんな時に始めたのが、ベランダ園芸でした。そして、ベランダで花を育てて、植物について、エッセイを書き始めたのです。ユーモアにあふれ、植物への独特の観察眼と愛着から書かれたエッセイは、多くの人々を引きつけました。
じつは、数年前に、この本から、桜の花に関する重要な事実を教えられたのです。その部分を引用しますね。
匂い桜 - 桜は下を向いて咲く
花というものは、日の光が差し込む方を向きがちである。葉にしても同じだ。この当たり前の事実が、ベランダ園芸家をおおいに悩ませることになる。
なぜなら我々は常に、咲いた花を裏側から見ることになるからだ。部屋の中から花の盛りを眺め尽くしたいと思っても、やつらは外の方に顔を向けている。
(略)
しかし、先日まで咲いていた匂い桜だけは違った。ニューッと飛び出した薄緑色の部分の先っぽで、ピンクの花はどれも下を向いていたのだ。
むしろ太陽からその身を隠したいといった風情である。不思議なものだな、と思いにふけっているうちにはっとした。俺はすぐに玄関に向かい、地の利を生かしてほんの2分ほど小走りになると、その頃まさに桜が満開だった隅田川のへりに到着したのである。
見上げてみると、ほとんどの桜の花が俺のベランダの匂い桜同様、下を向いて咲いていた。つまり、桜というものは基本的に、見上げる者の方を向いて咲くのだ。もし、太陽に顔を向ける花ならば、我々は裏側しか見ることが出来ず、花見に興じることもないだろう。
この一節を読んで、僕は大きく感動したのです。これは、「なぜ桜の花が美しいのか」という問いに対する、核心をついた答えだと思います。人が、もし桜の花の裏側しか見ることが出来なかったら、これほど美しいとは思わなかったはずです。
我が家の十月桜の花が、咲いている様子を見てみましょう。下の1枚目の写真は、カメラを水平にして花を撮ったものです。花は、ほぼ真下を向いていますね。
2枚目は、上から撮った、花の裏側の写真です。いかがですか? 印象がかなり違いますよね。花は裏側から見たら、美しさが大きく減ってしまいますね。
「ベランダ園芸家は、一所懸命に育てた花の裏側を見ることになる」という視点は、さすが、いとうせいこうさんですね。笑ってしまいます。きっと、普段から花の裏側ばかり見ているから、桜の花の真実に気が付いたのですね(笑)。
この本、本当に素晴らしい本です。植物について、軽く楽しく読めて、しかもためになる。ぜひ、多くの人に楽しんで読んでもらいたいな。
我が家の十月桜
我が家の十月桜、昨年は、枯死寸前、瀕死の状態からスタートして花を咲かせてくれました。ボロボロから、八月末に小さな花をたった一つ付け、そして秋には、次々と花を咲かせて大きな感動をくれました。
我が家の十月桜、今年も、やはり八月末に最初の花をつけ、気温が下がってきてから、あちこち咲き始めました。今年の花は格段に美しいです。いとうせいこうさんの本のとおり、この写真、バルコニーに膝を付いて、しゃがみこんで撮りました。
十月桜は春と秋、2回可憐な花が咲く木です。半年ほど、花を着けてくれる可愛い植物です。Amazonにも庭木ががたくさん出ています。、
あとがき
今日のブログでは、我が家の十月桜に引っ掛けて、桜の花の美しさについて、調べる記事になりました。いとうせいこうさんの鋭い視点には、時々、びっくり、にやにやです。今回も実際に写真を撮ってみて、なるほどなぁ〜と感心しました。
せいこうさんの本については、今回は少ししか紹介できなかったので、近いうちに、ちゃんと記事を書くことにします。
コロナ禍で、今は日本中、世界中の人々が苦しんでいます。闇を見ないで、花を見よう。そして、まず一歩進んでいこうと考えました。
今日もこのブログを訪問いただき、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
ShinSha
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