時の化石

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カーネル・サンダースの物語 65歳から世界的企業を創った伝説の人

どーもShinShaです。
今回はケンタッキー・フライドチキンの創業者カーネル・サンダースの物語です。

65歳で事業と全財産を失い、そこから世界的企業を創業。
こんな人が世の中にいるのですね。
カーネルは奇跡の人です。

当ブログの長い読者様は、僕がカーネルを尊敬し、短い記事やツィートで紹介していることをご存知でしょう。

いつかカーネルの物語を書いてみたいと考えていました。
彼のことをもっと知りたい。
年老いて成功を勝ち取った秘密の鍵を知りたい。

今回の記事で、彼の偉大さと人間の可能性について、皆さんに伝えられたら嬉しいです。

オススメの本

今回の記事は下記の本を参考にして書きました。

カーネル・サンダースの人生は長い間謎に包まれていました。
カーネルの生誕から数々の苦難と成功まで。 この本はカーネルの感動の人生を知ることができる良書です。

そして、もう一冊。
絶版になってしまったアンソニー・ロビンスの自己啓発本
この本でカーネルの伝説のエピソードを知りました。

本田宗一郎やビリージョエル のエピソードも紹介されています。
興味がある方は古書を買い求めて下さい。


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カーネル・サンダースの生涯

最初にカーネル・サンダースの来歴を表にまとめました。

10歳から家計を助けるために働き始める。
仕事のために中学校を辞め、学歴は小学校卒業。

22歳で起業して事業に失敗。
生涯で4回、事業の失敗などで全財産を失うが、その度に再起した。
再起する毎に、彼の事業は大きくなっていくんですね。

最後は65歳で全財産を失った。
普通の人なら、そこで人生をあきらめるでしょう。
カーネルはそこから再起して、ケンタッキー・フライドチキンを創業したのです。

フランチャイズ制度を初めて確立して、世界的企業に発展させた。
こんなことができる人がいる(涙)
もう感動しかないですね。

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引用:藤本隆一(著)『カーネル・サンダース文芸社文庫

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Colonel Sanders' business card
"Colonel Sanders' business card" by Blue MauMau is licensed under CC BY 2.0

カーネルの事業を振り返って

カーネルの伝記を読んで、なぜ彼が年老いても大きな成功を収めることができたか、いくつか考えたことを書いてみます。

前の項に4回財産を失ったと書きましたが、裏を返せば事業を始める度に事業を軌道に乗せています。
猛烈に働き、顧客のために徹底したサービスを行なって、あらゆる事業を成功させています。
そのため、彼は家庭には恵まれなかった。

彼の成功はモータリゼーションアメリカの経済成長と深く関係しています。
1950年代後半には、経済成長によってファーストフードが流行し、フランチャイズシステムが始まった。
先見の明があったのです。

22歳でガソリンスタンドの経営を始め、大恐慌で財産を失う。
しかしその翌年、再びガソリンスタンドの経営を始めています。
その時代には自動車がどんどん増え、ガソリンスタンドは大いに繁盛した。

ガソリンスタンドに腹を空かせてくるお客のために、テーブル1つ、イス6脚の食堂を併設しました。
そこで、州で評判になるほどの美味しい食事を出した。
やがて、それが彼の原点となりました。

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Colonel Harland Sanders in character
Edgy01 at English Wikipedia, CC BY-SA 3.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0, via Wikimedia Commons

カーネルは自分が本当にしたい事業が、レストラン経営だと気づきます。
ハーブとスパイスを使った、オリジナルフライドチキンレシピを49歳で完成。

イレブンスパイスを使ったフライドチキンは大絶賛されたが調理に時間がかかった。
試行錯誤を繰り返して圧力釜で7分で調理する方法を考案した。
圧力釜でフライを揚げるなんて危険なことを、普通の人は考えない。

ありふれたチキン料理の中にも、世界を変えてしまうようなチャンスが潜んでいることを彼は教えてくれました。

カーネルの開いたレストランは大評判となり繁盛していく。
しかしレストランは火事で焼失。
神はなんと残酷な運命を用意したのだろう。

彼はまた再起し142席の大レストランを建てて復活。
このレストランは大繁盛するが、パイパス道路が建設されたために客が激減。
彼は65歳で全財産を失った。

彼の人生は、また転がり始める。
残されたものは、フライドチキンの作り方だけだった。

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KFC signs: Old and New
"KFC signs: Old and New" by SeeMidTN.com (aka Brent) is licensed under CC BY 2.0

1009回の ”NO”の中から

アンソニー・ロビンズの本から、長い引用をします。
ここからが、カーネルの伝説のエピソードです。

「ケンタッキー・フライドチキン」のカーネル・サンダースを知っているだろうか。
もちろん知っているはずだ。

では、カーネル・サンダースがあれほど大成功を収めた理由は知っているだろうか。
「生まれたときから金持ちだったから」
「ハーバードのような一流大学に行かせてもらったから」
「ごく若いうちから事業を始めたから。

答えはノーだ。
カーネル・サンダースが夢を実現するために行動を始めたのは、何と65歳のときだった。

そんな歳になって、サンダースを行動に駆り立てたものは何だったのだろう。

当時のサンダースは失意と孤独の中にいた。
初めて受け取った社会福祉の金額は105ドル。
その小切手を見てサンダースは怒り狂った。

だが、サンダースは社会に恨み言を言ったり、議会に苦情の投書をしたりしなかった。
私は世の中の人たちのために何ができるだろう。
どうすればお返しができるだろう。


サンダースは、自分の持っているもののなかで世の中の役に立ちそうなものはないかと考えてみた。

そして最初に浮かんだ答えは「そうだ。このチキンのレシピはみんなが気に入ってくれている。
このレシピをあちこちのレストランに売ったらどうだろう。
それなら、お金になるかもしれない。」

だが、すぐに考え直した。
「それではダメだ。レシピを売るだけでは家賃も払えない。」
そして新しいアイディアがひらめいた。

「レシピを売るだけでなく、正しいチキンの調理法を実演したらどうだろう。
チキンがうまくできればレストランの売り上げが伸びるだろう。
チキンで客が増えて売り上げが伸びれば、その分の何パーセントかはもらえるだろう」

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World's 1st Kentucky Fried Chicken Site
"World's 1st Kentucky Fried Chicken Site" by tsayrate is licensed under CC BY-ND 2.0

この程度のアイディアなら、思いつく人は多い。
だが、カーネルサンダースの場合はそれだけでなかった。
すばらしいアイディアを考えるだけではなく、それを実行に写した。

サンダースはレストランのドアを叩き、オーナーに自分のアイディア説明して回った。
「すばらしいチキンのレシピがあります。
これを使えば、売り上げが伸びるはずです。
伸びた分の何パーセントかをわたしにください」

だが、ほとんどのレストランはサンダースを鼻であしらった。
「わかったよ、じいさん。とっと帰ってくれ。
その間の抜けな白いスーツは一体何なんだ?」

サンダースはあきらめただろうか。
もちろんノーだ。

.....

あなたは、カーネル・サンダースが、望みの返事がもらえるまで、何度チャレンジしたかご存知だろうか。

なんと、1009回断わられて、1010軒目でようやく採用されたのである。
2年間、来る日も来る日も古いおんぼろ車でアメリカ中を駆けめぐり、あの白いスーツを皺だらけにして後部座席で眠り、朝になって目を覚ますと、また新しい誰かに必死でアイディアを売り込んだ。

食事といっては見本用のチキンをひとかじりするだけ、ということもしばしばだった。
そんななかで、1009回、2年間もノーという返事を聞き続けられる人がどれほどいるだろうか。

だからこそ、カーネル・サンダースは一人しかいないのだ。


引用:『人生を変えた贈り物 あなたを「決断の人」にする11のレッスン』アンソニー・ロビンズ (著)、 河本 隆行 (訳)、成甲書房 (絶版)

2年間、1009回の「ノー」を聞き続けても、決してあきらめなかった。
このエピソードは何度読んでも涙が出てきます。
今書きながらも...

今回、本を読んで分かったことは、フランチャイズ契約先を探して全米の旅に出る前に、カーネルは同業者の友人ピート・ハーマンを訪ねて、最初のフランチャイズ契約を結んでいたのですね。
この最初のレストランの写真がケンタッキー・フライドチキンのwebsiteに掲載されてました。

ピート・ハーマンは、カーネルの作ったフライドチキンの味に惚れ込み、最初のフランチャイジーとなり、カーネルの成功とともに大きな富を得ました。

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最初のフランチャイジー ハーマンズ カフェ 引用:https://www.kfc.co.jp/about_kfc/ilovekfc/colonelroom.html

カーネルの言葉

藤本隆一著『カーネル・サンダース』の中から、カーネルの言葉をご紹介します。 どれも素晴らしい言葉ですね。

もし、あなたが何かいいものを作ったとしたら。
いや、いいものよりさらにいいもの、もっともっといいものを作ったとしたら、そしてそのことに全力で取り組んだとしたら、あなたは成功できる。
そのことは私が証明したはずだ。

何を始めるにしても、ゼロからのスタートではない。
失敗や無駄だと思われたことなどを含めて、今までの人生で学んできたことを、決して過小評価する必要はない。

働け、一所懸命働くことが大事なのだ。
働かなければ錆びついてしまう。
世の中には働いて疲れ果ててしまう前に、錆び付いて駄目になってしまう人の方がずっと多い。
もし、私が錆びつくようなことがあれば、私は自分を叱るだろう。

この言葉のとおり、カーネルは80歳を過ぎても、飛行機で世界を飛び回って働き続け、90歳で人生の幕を閉じた。
本当にすばらしい人生ですね。

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Manfred Katz together with Colonel Harland David Sanders
Suissrael, CC BY-SA 4.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0, via Wikimedia Commons

あとがき

苦しい時はカネール・サンダースのことを思い出したらいい。
大きな大きな勇気が湧いてきます。

何度失敗したって何歳だって、諦めなければオーケーだ。
働け、錆つかないよう一生懸命働き続けよう。

ありふれたチキン料理の中にも、世界を変えてしまうようなチャンスが潜んでいる。
可能性はどこにでもあるんだ。
だから、いいものよりさらにいいもの、もっともっといいものを全力で作り出せ。

カーネルが教えてくれることは、シンプルで深い。
全財産を4回、失っても立ち上がった。
2年間、1000回を超える「ノー」を聞き続けても心が折れない人がいたのだ。

何度も涙をこらえつつ、記事を書き終えることができました。
今日のランチはケンタッキーにしよう。

今日も最後までブログを読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。

ShinSha

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