今回は2024年8月発売のintime (アンティーム)の新製品のレビューをお届けする。先日のポタフェス2024で試聴してから、どうしても欲しくなって発売直後に購入したものだ。
僕は現在2本のintime製品を保有している。なかでも intime雅MarkⅡはお気に入りで、ジャズやクラシックを聴く大切な相棒だ。今回、碧(ソラ)NEOを欲しいと思ったのは、旅に持っていくintime製イヤホンをもう一つ欲しいと思ったからだ。
数日間、intime碧NEO をじっくり聴いてみた。やはり期待どおりの音質だった。間違えなくオススメのイヤホンだ。この値段でセラミックツィーター搭載の国産ハイレゾイヤホンなのだ。
詳細は下記を参照下さい。
intime 碧NEO
現在、僕が愛用しているイヤホンはintime(アンティーム)製品2種、SONY製品だ。intimeは僕のお気に入りのブランドだ。1年前に初めてこのブランドの製品、intime碧2を手に入れて、そのピアノやギターの美しい響きに魅せられた。
intimeは群馬県高崎市にあるオーツェイド(株)が展開するオーディオブランド。同社のイヤホンは独自の技術で開発したセラミックツィータ VSTとダイナミックドライバーを組み合わせたハイブリッド製品となっている。
セラミックツィータ VSTはオーツェイド(株)の独自の技術で、高域〜超高域の音を再生する素晴らしいドライバーだ。最近では中国のいくつかのメーカーがピエゾドライバーという名でマネを始めている。
さて、前置きが長くなったが、今回の新製品は今年1月の展示会でプロトタイプを試聴してから待ち侘びたイヤホンだ。自宅のDACでじっくり聴いてみよう。
製品について
本製品について、メーカの説明文を下に引用した。intime碧NEOには3.5mmモデルとTYPE-Cモデルの2種がある。TYPE-CモデルはDAC搭載でスマートホンに直接接続できる。また、リモコンも付属している。
製品のランクはintime碧2とintime碧lightの間。両者の良いとこどりを狙っているようだ。僕の中ではintime碧2の音の美しが心に残っている。
「intime碧NEO」は、シンセサイザーやサンプラーなどエレクトロミュージックの要素に対応出来る速度感と解像度、さらにはボーカルの生々しさを表現出来る倍音の響きをターゲットとした商品へと変化を遂げています。
さらに今回はスマートフォン等での楽曲のストリーミングにも対応出来るよう、高解像度のDAC(384kHz/32bit)を新たに開発・内蔵したTYPE-Cコネクタを搭載したモデルも同時発売いたします。
【製品の特徴】 ・スマートフォンに直接接続することのできる384kHz/32bit高解像度DAC内臓型Type-Cプラグモデルを新規に開発
・3.5mmモデルはセラミックツイータに最新構造のVST-Rを採用
・intime碧2とintime碧lightの長所の両立を目指した音作り
引用:https://intime-acoustic.jp/
製品仕様
intime碧NEO
形式:φ10mmダイナミックドライバー + VST-R
(TYPE-CモデルはVST)
再生周波数帯域:20 HZ - 45KHZ Hz
インピーダンス:22 Ω、感度:105 dB/mW
筐体素材 : ステンレス + ABS樹脂
接続プラグ :3.5mmプラグ、USBC端子
付属品:シリコンイヤーピース:S、MS、M、L
購入イヤホンの写真
パッケージは紙製のシンプルなもの。僕の購入したものは3.5mm接続のモデルだ。付属品はオーツィエイド開発のイヤーピース、カラフルなイヤーピースだ。
製品レビュー
総合評価
intime碧NEO
総合 :☆☆☆☆
デザイン・質感:☆☆☆☆
装着感 :☆☆☆☆
サウンド :☆☆☆☆
定位・空間表現:☆☆☆☆
<音質バランス>
[コメント]
低域から高域まで曇りのない、さわやかな音を再生するイヤホンだ。まさに製品のネーミング「碧(そら)」にぴったりだと感じる音だ。initimeの特徴であるセラミックツィータの高域の響きが美しい。
低域から高域・超高域までしっかり音が出るイヤホンだ。音質は全体にフラットでバランスが良いが、弱いカマボコ型のように聴こえる。いろんなジャンルの音楽が聴けるが、もっとも適しているのはボーカル曲、ポップ系の音楽だ。intimeらしいバランスのとれた良い音を再生する、コストパフォーマンスが高いハイレゾイヤホンという印象だ。
サウンド・インプレッション
まず、ポップスの楽曲から聴いてみる。イヤホンの音を聴く時、基準としていている楽曲がある。中島美嘉幅“ORION with ensemble”、宇多田ヒカル”First Love”の2曲だ。
女性ボーカルが甘く艶かしい。バックのストリングス、ピアノ、アコースティックギターなどの響きもとても綺麗だ。女性ボーカル、ポップスを聴くのに良いイヤホンだ。続いて小田和正 ”風を待って” を聴いた。高音を重視したこの曲の美しいサウンドを見事に再生してくれる。
続いてザ・ビートルズのアルバム”Abbey Road”を聴いた。ジョンの名曲”Come Together”、ビート感を感じる良い音だ。さらに何曲か聴いてみた。なかなかいいいね。これらの曲を聴いただけで良い製品だと分かる。
このほか次の項に記載したジャズ、クラシックを聴いてみた。いろんなジャンルの音楽が聴ける製品だと感じた。坂本龍一の名曲”Andata”では、坂本さんがシンセサイザーを使って描いた壮大な空間を感じる。やっぱりVSTで聴くシンセサイザーの音は素晴らしいな。
試聴曲
今回のレビューを書くのに、下記の曲を聴きました。
[Pops]
中島美嘉 ”ORION with ensemble”、宇多田ヒカル ”First Love”、小田和正:early summer 2022 ”風を待って”、ビートルズ “Come Together” “Here Come The Sun” “Because”
[Jazz]
Bill Evans : Waltz For Debby “My Foolish Heart”、Pat Metheny & Charlie Haden : beyond the Missouri Sky “Cinema Paradiso(Love Theme)”
[Classic]
坂本龍一 async: “Andata”、Opus: ”aqua”
[試聴環境]:
音源:Apple Music (ロスレス、ハイレゾロスレス)、DAC: S.M.S.L DO400
デザイン・製品の質感
製品のカラーはリアルブラックとスカイブルーの2色だ。写真で見た通りのシンプルなデザインで好感がもてる。ステンレスでできたシルバーの筐体もカッコよく、質感も悪くない。
装着感
この製品は装着感も良好だ。また、付属のイヤーピース(iSep02)は良いイヤーピースだと思う。軸がしっかりしていて、傘部にハリがあり耳への密着具合も良好だ。このイヤーピースによって装着感がよく、音質も確保されている。このイヤーピースの完成度は高く、他社製品に付け替える必要がないように感じた。
音場・定位感
initimeの製品は音場・定位感が良いと感じる。これはセラミックツィータVSTを搭載したことによると思われる。この製品も楽器の位置や音の奥行きをよく感じ取ることができる。
記事で採り上げた商品のリンク
おわりに
久しぶりにintimeの新製品を手にしてワクワクした。先日、モバイルDAC Fiio KA13も購入したので、一緒に旅に持って行きたいと思った。これで自宅を離れても本格的な音楽を楽しむことができるようになった。買ってよかったと感じている。
intimeの製品はVSTの高音の美しさがウリだが、ベースラインがよく聴こえる、しっかりとした音作りをしている。だから音楽を聴くのがとても楽しくなる。今回も期待どおりの製品だった。
3.5mmモデルは約6,000円、TYPE-Cモデルは約9,000円。この値段でセラミックツィータ搭載の国産ハイレゾイヤホン、オススメです。
愛犬と暮らすようになってから、仕事以外には外に出る機会が少なくなりました(すねるのだな)。このため、どうしてもオーディオ系記事が中心になってします。
先月からいくつかオーディオ製品を買ったのでネタが貯まってます。最近、売り上げも減ってきた(涙)ので、記事を書かなきゃ。久しぶりにブログを書きたい気持ちになってきたけど、来月は2週間、福島出張です。
ShinSha