時の化石

ブログ「時の化石」は、オーディオ、ミュージック、アートなどを中心に生活を彩る数々の楽しい話題を提供します

当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

イヤホン Smgot EA500 レビュー ー A10,000円の美音系イヤホン。高クオリティのデザインと魅力あるサウンド

どうもShinShaです。このところ価格1万円程度のイヤホン探索の旅を続けています。そろそろまとめ記事を書こうと思っていたのですが、どうしても気になる製品を発見しました。

それがこの記事で紹介する中国製イヤホンSimgot(シムゴット) EA500 です。ショップで数回試聴をして好印象だったので、Webを調べるとユーザー評価が極めて高い製品でした。今回はeイヤホンさんでAランクの中古を購入してレビューです。

金属製のハウジングをもつ美音イヤホン。店で短時間触れた段階ではデザイン、音質とも1万円とは思えないクオリティです。自宅でじっくりレビューをすることにしました。

Simgot EA500

この製品を販売しているブランド、Simgotについて調べてみたのですが、現在はなぜか繋がらないので、ChatGPTに調べてもらいました。下にその情報を挙げます。

Simgot(シムゴット)は、中国を拠点とするオーディオ機器メーカーで、主に有線・無線イヤホンの設計・製造で知られています。比較的新しいブランドながら音質とデザインのバランスの良さ、コストパフォーマンスに優れた製品で、世界中のオーディオファンから注目を集めています。

・設立年: おおよそ2015年前後(正確な設立年は公表されていません)
・本社所在地: 中国・深セン(Shenzhen)
・ブランドの特徴:ハイエンドオーディオ設計と美しい筐体デザイン。音響技術に基づいたチューニング

出典:“Simgot EA500 & EW100P Review” by Antdroid, published on Audio Discourse, https://www.audiodiscourse.com/2023/06/simgot-ea500-ew100p-review.html、翻訳:ChatGPT(OpenAI)

"Image" by Edward Allen Lim is licensed under CC BY 2.0.

Simgot EA500

Simgot EA500の特徴について、Amazonの掲載内容を引用します。磁気回路の強化、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)振動版の採用、2種のノズルを交換できるという特徴をもっています。

デュアル磁気回路
「EA500」には、10mm径のデュアル磁気回路・デュアルチャンバードライバーユニットを搭載。通常のダイナミックイヤホンとは異なり、内磁型と外磁型の両方を搭載したデュアル磁気回路を採用し、N52強度の磁石を組み合わせることで、より高い磁界強度と驚くほどの性能を実現。イヤホンのダイナミックレンジと過渡能力を大幅に向上させ、より広い周波数範囲、より低い歪みを提供し、驚異的なダイナミクスと臨場感をもたらします。

4世代DLC(ダイヤモンドライクカーボン)複合振動板
複合DLC振動板は、3種類の素材を使用して異なる部分を構成しています。DLCは剛性とダンパー係数が高く、質量が軽いという特徴があるため、高域特性を決定するドームに使用しています。中低域の特性に影響するエッジ部分には、より弾性係数の高い複合材料を使用しています。振動板全体には数回の模様設計と材料含有量比率実験により、力強く自然な低域、解像度・密度の高い中域、伸びやかで滑らかな高域を兼備するサウンドが実現されました。

交換可能なノズル設計
ノズルを交換することで、チューニングの変更やフィルターの交換も容易に行うことができ、製品の使用寿命を伸ばします。
引用:https://www.amazon.co.jp/


Simgot EA500の構造、https://www.amazon.co.jp/から転載

製品仕様

‌ Simgot EA500 +
形式:φ10 mm ダイナミックドライバー
再生周波数帯域:10Hz ~ 50 KHz
筐体素材   : 合金製
インピーダンス: 16 Ω、感度:123 dB/mW
接続プラグ  :3.5 mm(ミニ)
ケーブル:無酸素銅銀メッキ
付属品:収納ケース、イヤーピース(S/M/L)各1ペア、ノズル1(赤色リング)、ノズル2(黒色リング)

イヤホンヘッドの写真、https://www.linsoul.com/ から転載

購入イヤホンの写真

購入したイヤホン、付属品の写真を載せます。樹脂製ケース、シリコンイヤーピース三組。珍しいのは交換用ノズルが付属しています。デフォルトは赤ノズルが付けられていますが、ノズルを付け替えると音質が変わるとのことです。後でやってみたいと思います。

イヤホン、付属品

個人的に製品パッケージに興味があったので、Web上から写真を借りてきました。かなり大きな箱なんですね。

パッケージと製品、https://www.amazon.co.jp/ から転載

交換用ノズル

Simgot EA500

イヤホンヘッド

イヤホンヘッドはビルドクオリティの高い合金製です。豪華に感じます。最近の中華製イヤホンはヘッドが大きくて重たいものが多いですね。

製品レビュー

総合評価

Simgot EA500
総合     :☆☆☆☆
デザイン・質感:☆☆☆☆
装着感    :☆☆☆☆
サウンド   :☆☆☆☆
定位・空間表現:☆☆☆☆

<音質バランス>

[コメント]
多くのユーザーが高く評価しているイヤホンです。amazonのレーティング4.7。価格.com のレーティング4.9。この高評価は尋常ではない。何がそうさせているのか興味がありました。

ショップで2回視聴。これは10,000円クラスでは避けて通れない製品だと感じました。中古品を探すとAランク品で定価の約六割のものがありました。ハウジングに傷があるということですが、あまり気にならない。老眼だからなぁ(^^;;

家に帰って3日間いろんな音楽を聴いてみる。確かに高域の音の響きが印象的です。多くの人が美音と評価するのは、合金製のハウジングの反響が印象的だからでしょう。シンバル、パーカッション、管楽器、金属弦等の響き等を美しく感じます。

さらにこのイヤホンは現代的なPOPミュージックを聴くための性能があります。じっくり聴いてみると、解像度、トランジェントが優れている。激しいリズム、急速な音の変化に対応するスピード感に対応し、重ねられた複雑な音の中から様々な音を聴き取ることができます。

ノズルを付け替えて聴いてみました。黒ノズルは中高域がさらに強調されます。僕はデフォルトの赤ノズルが好みでした。わずかな違いで音が変化することを実感できる、楽しい付属品です。

米国のWebサイトに掲載されていたEA500の周波数応答を下に示します。このイヤホンの音質の特徴は、ややウォーム傾向の低域、強調された中高域、控えめな高域という構成となっています。中高域だけではなく、低域・中低域の量感も多く、いわゆるドンシャリ型の音質となっています。

EA500の周波数応答、https://www.reddit.com/ から転載

本製品のレビューのほとんどが音質を絶賛しています。しかし、個人的にはこのチューニングに違和感があります。普段から高域の音を好んで聴いている僕には、高域・超高域の量感が少なく、楽器の倍音が欠落した不自然さを感じるのです。金属製のハウジングを活かせば、もっと美しい高音の響きが楽しめるのに...

高域の音を好む人は、僕と同じように感じるようです。このイヤホンに対するレビューの中に、わずかですが同様の意見がありました。少数派の意見としてここに書いておきます。
それでもユーザーの大半から支持を集めているわけですから、この製品のチューニングは上手くいっているということでしょう。

サウンド・インプレッション

最初はポップスから。イヤホンの評価をするときに毎回聴いている曲。中島美嘉”Orion with Ensamble”。やはり美音イヤホンは女性ボーカルに似合います。歌声も息遣いも艶かしい。ストリングスのサウンドはシルキーで美しい。金属製のハウジングのピアノの響きが良いですね。

King Gnu “Twilight”。井口くんのファルセットボーカルが美しい。King Gnuの音楽は音数が多く複雑な構造をしています。ピュアな楽器の音、電子音、ノイズなど様々な音がMixされている。EA500は解像度がなかなか高いのでいろんな音を聞き分けれれる。もうひとつ、この曲を聴いて感じたのはトランジェントが優れていることです。だから曲の激しい音の変化、リズムをしっかり再生することができる。

"Dominic Miller" by StanQrious is licensed under CC BY-SA 4.0.

次にジャズを聴きました。最近よく聴いているギタリスト、ドミニク・ミラーのアルバムから ”La Bella Dame Sans”。曲名はフランス語で「情け容赦のない美しい女」の意味(^^;; タイトなラテンのリズムが伝わってきます。ギターの音、ピアノ響き、そしてブラスが奏でるご機嫌なジャズ。弦楽器、管楽器の響きも印象的です。音のキレがよいからジャズを聴いてもなかなか良いです。

試聴曲

[Pops]
中島美嘉 “Orion with Ensemble”、King Gun “Twilight” “硝子窓”、米津玄師:SRTAY SHEEP “Lemon” “感電”
[Jazz]
ドミニク・ミラー : Hecho en Cuba “La Bella Dame Sons Regrets” “Shapes of My Heart”、メロディ・ガルドー: The Essential Melody Gardot “ファースト・ソング”

[試聴環境]
音源:Apple Music (ロスレスハイレゾロスレス)、DAC: S.M.S.L DO 400

デザイン・製品の質感

ビルドクオリティは高いです。Chrome仕上げの金属製ハウジングの質感は価格以上だと感じます。ハウジングの鏡面仕上げは少し傷つきやすいのではないかと心配です。

装着感

イヤホンヘッドは重いですが、装着感は良好です。最近の中華製は重いハウジングが主流ですね。高級感を演出しやすからかな?

音場・定位感

定位は正確で音場は少し広めに感じます。ハウジングの背面2箇所に通気孔が設けてあり、自然な音場を感じます。感心したのは解像度の高さです。このクラスはではなかなかこの解像度を得るのは難しいです。

記事で採り上げた商品のリンク


EA500のアップデート版が最近発売になりました。売れているから後継機をすぐに出したんでしょうね。前のモデルと音質、デザインは継承されており、こちらも高評価を得るでしょう。

おわりに

Simgot EA500は多くの人に支持される魅力的な美音イヤホンです。金属製のハウジングの美しい響きが印象的です。また、ネオジウム磁石の採用、デュアル磁気回路の採用により、音のキレ、スピード感が素晴らしいです。個人的には音質以上に音のキレに魅力を感じました。

音質はドンシャリ型となっており、POPミュージック、ロック、ヒップホップ、エレクトリックミュージック等を聴くのに適していると思います。音の変化が激しい曲にも十分対応できるスピード感をもっています。A 10,000円のイヤホンの中でも、魅力ある製品の一つであると感じました。
ShinSha