時の化石

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ボブ・ディラン&ザ・バンド 『偉大なる復活』1974年。「ライク・ア・ローリング・ストーン」ほか、名曲オン・パレードのライブアルバム。

どーも、ShinShaです。 さて、今日は、2回目のボブ・ディラン の作品紹介です。
ディランには良い作品がたくさんあるので、迷いましたが、数々の名曲が入っているアルバム『偉大なる復活』1974年に決めました。
今回のブログ「風に吹かれて」「ライク・ア・ローリングストーン」「天国の扉」などなどをご紹介します。

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"Bob Dylan 001" by badosa is licensed under CC BY 2.0

66年バイク事故による半隠遁生活後の復活

今回のアルバム発売当時の、ボブ・ディラン について調べてみました。

ディラン は、絶頂期の1966年7月、ニューヨーク近郊でバイク事故を起こします。
そして全てのスケジュールがキャンセルされました。

当時はメディアが発達していなかったので、重症説、死亡説まで流布したそうです。
ディランは、それからしばらくの間、姿をかくし、謎めいた生活を送るようになります。

ディランは、67年2月頃から、ザ・バンドのメンバーをウッドストックに集め、一軒家ビッグピンクの地下室で毎日ジャムセッションを始めました。
長く続いたこのセッションは録音され、1975年にアルバム『地下室』としてリリースされました。

67年末には、アルバム『ジョン・ウェズリー・ハーディング』をリリース。
また、68年にはウディ・ガスリー・メモリアル・コンサート、71年にバングラデシュ・コンサートに出演してファンを驚かせました。

このアルバムは、その後、ディランが本格復帰した8年ぶりのツアーを録音した作品です。
まあ、ディランという人は、なかなか秘密の多い、伝説の人なんですね。

前回のブログにも使用しましたが、ディランのアルバムカバーをまとめた、自作画像を下に貼ります。

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ボブ・ディランの名アルバムカバー

ボブ・ディラン 『偉大なる復活』1974年

Disk1 01.我が道を行く – Most Likely You Go Your Way (And I’ll Go Mine) – 02.レイ・レディ・レイ – Lay Lady Lay – 03.雨の日の女 – Rainy Day Women #12 & 35 – 04.天国への扉 – Knockin’ on Heaven’s Door – 05.悲しきベイブ – It Ain’t Me, Babe – 06.やせっぽちのバラッド – Ballad of a Thin Man – 07.クリップル・クリーク – Up on Cripple Creek – 08.アイ・シャル・ビー・リリースト – I Shall Be Released 09.エンドレス・ハイウェイ – Endless Highway – 10.オールド・ディキシー・ダウン – The Night They Drove Old Dixie Down – 11.ステージ・フライト – Stage Fright –

Disk2 01.くよくよするなよ – Don’t Think Twice, It’s All Right – 02.女の如く – Just Like a Woman – 03.イッツ・オールライト・マ – It’s Alright, Ma (I’m Only Bleeding) – 04.ザ・シェイプ・アイム・イン – The Shape I’m In – 05.ホエン・ユー・アウェイク – When You Awake – 06.ザ・ウェイト – The Weight – 07.見張塔からずっと – All Along the Watchtower – 08.追憶のハイウェイ61 – Highway 61 Revisited – 09.ライク・ア・ローリング・ストーン – Like a Rolling Stone – 10.風に吹かれて – Blowin’ in the Wind –

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ボブ・ディラン 『偉大なる復活』1974年

このアルバムは1974年作品。21都市で、65万人の観客を動員したボブ・ディランザ・バンドのライヴアルバムです。
この作品は、ボブ・ディランにとって初の完全ライヴ作品です。
21曲中、13曲でディランが歌っており、残り8曲はザ・バンドの演奏となっています。

僕がこのアルバムを最初に聴いたのは大学生の頃です。
有名な曲がたくさん入っているので、強い印象をもっています。
カセットテープに録音して、ラジカセ、ウォークマンで繰り返し聴いていました。
ウォークマンはまだ出ていなかったっけ?
カセットテープ、ラジカセ、ウォークマン。。。なんて、レトロなのか💦

このアルバムのバックバンドは、ザ・バンドです。
前回のブログで取上げた『プラネット・ウェーブス』も、ザ・バンドとの共作で、同時期に行ったライブですね。

いつものように、何曲か解説と感想を書きます。
歌詞も一緒にご紹介しますね。興味がない人は、歌詞部分を飛ばしてくださいね。

天国への扉 – Knockin’ on Heaven’s Door –

この曲は、ペキンパー監督の映画『ビリー・ザ・キッド/21歳の生涯』の挿入歌として作られました。
この曲も非常に有名な曲ですね。

この曲が作られた1973年は、ベトナム戦争終結の2年前。
この曲、西部劇ではなく、泥沼化したベトナム戦争反戦歌だと多くの人々が考えています。
不思議なことに、かなり若いアーティストにもカバーされていますね。

歌詞を下に引用しました。
素晴らしい詞ですね。

Mama, take this badge off of me I can't use it anymore. It's gettin' dark, too dark to see I feel like I'm knockin' on heaven's door.

Knock, knock, knockin' on heaven's door.

Mama, put my guns in the ground I can't shoot them anymore. That long black cloud is comin' down I feel like I'm knockin' on heaven's door.

Knock, knock, knockin' on heaven's door.

ママ、バッジを取っておくれ。 

もう、使うことはない。

暗くなってきて、周りが見えない。

天国の扉をノックしているような気分だ。

Knock, knock, knockin' on heaven's door.

ママ、銃を外して地面に置いておくれ。 

もう、奴らを撃つのはいやだ。

長い黒い雲がこっちにやってくる。

天国の扉をノックしているような気分だ。

Knock, knock, knockin' on heaven's door.

歌詞対訳:ShinSha

ライク・ア・ローリング・ストーン – Like a Rolling Stone –

この曲ライク・ア・ローリング・ストーン –(Like a Rolling Stone )は、1965年のアルバム『追憶のハイウェイ61』に収録。
ボブディラン の最大のヒット曲です。
60年代のロック変革期を象徴する曲とされ、彼の名声を神話的レベルにまで高めた作品だといわれています。

どれだけ、この楽曲の評価が高いのか調べてみました。
グレイティストソング500曲中の第1位。恐るべし名曲ですね。

「ライク・ア・ローリング・ストーン」は、かつて上流階級に属していた女性の転落を描いた部分に見られる反体制的な社会批評性と、「How does it feel?(どんな気持ちだい?)」で始まる意識変革を促すフレーズが相まって、それまでのディランが追求してきたテーマの総決算となっている。
この曲の大ヒットは、同時代のロック・ミュージシャンに大きな影響を与え、ロックは単なる若者の娯楽にとどまらない、反体制的な思想性を持つ音楽となって、その文化的影響力を飛躍的に拡大させた。

現在では、ロック史上でも最も重要な曲の一つとされ、2004年に『ローリング・ストーン』が選んだ「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500」では1位となった。
そこでは「この曲以上に、商業上の法則と芸術的な慣習に根底から挑んで変革した楽曲はない」と評されている。
(略)
ロックの殿堂の「ロックン・ロールの歴史500曲」の1曲にも選出され、1998年、グラミーの殿堂入りを果たしている。
引用: wikipedia

このアルバムの「ライク・ア・ローリング・ストーン 」は、原曲と印象が異なります。
このアルバムの曲は、厚みのあるサウンドとなっています。ドラムス、ベースのリズムセクションが曲の印象を変えています。
電子オルガン、ロビー・ロバートソンのエレクトリックギターのプレイと、何といっても、ディランの力強いボーカルが素晴らしいですね。

風に吹かれて

この曲も名曲中の名曲。ディラン の代表曲です。

僕はこのアルバムの「風に吹かれて」が大好きです。
曲の演奏が始まると、聴衆の悲鳴に近い歓声が上がります。
ストレートなロックンロールにアレンジしたこの名曲を、ディランが歌う。
このアレンジ、実にカッコいいです。
いくつかのライブ盤に、「風に吹かれて」が入ってますが、これが一番です。

有名なこの曲の歌詞を、下に引用します。

久しぶりにじっくりと読みましたが、胸にじんときますね。 この歌、ベトナム戦争への反対やアフリカ系アメリカ人公民権運動の時代の中で、作られたものですが、今でも状況はほとんど変わっていない。
「Blowing in the wind」 とは、僕は勝手に「世論の中にある」と解釈しています。
この曲、やはり名曲中の名曲です。

How many roads must a man walk down

Before you call him a man?

どれだけ道を歩けば

人として認められる

Yes, 'n' how many seas must a white dove sail

Before she sleeps in the sand?

いくつの海を渡れば

白い鳩は砂地で眠れる

Yes, 'n' how many times must the cannon balls fly

Before they're forever banned?

どれだけ弾丸が飛べば

兵器は永久に禁止される

The answer, my friend, is blowin' in the wind

The answer is blowin' in the wind

その答えは友よ 風に吹かれている

答えは風に吹かれている

How many times must a man look up

Before he can see the sky?

どれだけ見上げれば

空が見える

Yes, 'n' how many ears must one man have

Before he can hear people cry?

いくつの耳をつければ

人の叫びが聴こえる

Yes, 'n' how many deaths will it take till he knows

That too many people have died?

どれだけの死を知れば悟る

あまりにも死にすぎたと

The answer, my friend, is blowin' in the wind

The answer is blowin' in the wind

その答えは友よ 風に吹かれている

答えは風に吹かれている

How many years can a mountain exist

Before it is washed to the sea?

どれだけの年月 山は存在し続ける

海に浚われてしまう前に

Yes, 'n' how many years can some people exist

Before the're allowed to be free?

どれだけの年月 とある人は生き続ける

自由を許されるまでに

Yes, 'n' how many times can a man turn his head

Pretending he just doesn't see?

どれだけ人は顔をそむけ

見ていないふりをできる

The answer, my friend, is blowin' in the wind

The answer is blowin' in the wind

その答えは友よ 風に吹かれている

答えは風に吹かれている

歌詞対訳:片桐ユズル

アイ・シャル・ビー・リリースト – I Shall Be Released

この曲は、ディランが作曲した重要な曲です。
このアルバムでは、ザ・バンドのリチャード・マニュエルが歌っています。
この曲も、超名曲。多くのアーティストがカバーしています。
日本では忌野清志郎岡林信康なんかがカバーしていましたね。

イントロが美しい曲です。
このファルセットで歌った「アイ・シャル・ビー・リリースト」、実に感動的ですね。
コーラスも美しいです。
僕はディランの曲より、ザ・バンドのバージョンの方が好きです。
やっぱり、ロビー・ロバートソンのギターは好きだなぁ(こればっか)。

歌詞を少しだけ紹介しますね。
禅や東洋思想に通じるような素晴らしい詞なんですね。

They say ev'rything can be replaced

Yet ev'ry distance is not near

So I remember ev'ry face

Of ev'ry man who put me here

I see my light come shining

From the west unto the east

Any day now, any day now

I shall be released

全てのものは取り替えられると人はいう

しかし、どの道も近くはない

だから僕は覚えている

ここに押し込めた、すべて奴らの顔を

僕の魂は輝きだした

西から東へと

いつでも、今にでも

僕は解き放たれたのだ

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まとめ

今日は、たくさんの名曲が入ったボブ・ディランの1974年ライブアルバムをご紹介しました。

前回のブログを書いてから、次のブログ用の音楽を探していました。
久しぶりにディランを聴いたら、熱が再燃して繰り返し聴いています。
そのようなことで、今日のブログとなりました。

僕はディランの65年−80年の作品が大好物です。
この時代のディランは素晴らしいです。
またの機会に、もう少しディープなボブ・ディラン の音楽をご紹介しようと思います。

今日もこのブログを訪問いただき、ありがとうございました。 これからも、少し懐かしくて美しい音楽の記事を書いていきたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。
ShinSha