時の化石

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出口治明 著『還暦からの底力』を読みながら、日本凋落の原因と家族の問題について考えてみた

どーも、ShinShaです。

盆休み明けの今日も暑かったですね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか? 僕は、午前中からラボに行ってきました。製品開発が順調に進んできているので、仕事が楽しいです。しかし、やるべきことが山積み💦

今日は、一昨日に続いて、出口治明 著『還暦からの底力』を読みながら、いろいろ考えたことを書かせて頂きます。

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出口治明 著『還暦からの底力』講談社現代新書

日本の凋落が止まらない

しばらく前のブログにも書きましたが、日本の凋落が止まりません。これは大問題です。

スイスの有力ビジネススクールIMD(International Institute for Management Development)が作成する「世界競争力年鑑(World Competitiveness Yearbook)」の2019年版では、日本の競争力は世界30位まで下がっています。資料見ると1992年には1位だったんですね。今や、日本の競争力は、シンガポール、香港、台湾、中国、韓国にも抜かれて、アジア・太平洋地域では10位(14カ国・地域中)。この統計では、日本の順位が低下してきた要因として、「政府の効率性」、「ビジネス効率性」を挙げています。

結構ショッキングなことですね。どうしてこんなに落ちぶれたか。どこに原因があるのでしょうか? この大問題について出口氏の意見に、少し僕の意見を加えて書かせて頂きます。

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主要国の競争力総合順位の変遷 エコノミックインサイトMRIエコノミックレビューから転載 https://www.mri.co.jp/knowledge/insight/20190806.html

「日本ビジネス効率性」問題

先ず、日本のビジネスの効率性が低い原因はどこになるのでしょうか?

  • GAFAを生み出せなかった日本

    日本ジネスの凋落の原因について、出口氏はシンプルに書いています。かつて、世界のトップ企業20の中に14社日本企業がランクインしていたが、今は1社も入っていない。代わってランクインした代表企業はGAFAGoogle,Apple,Facebook<Amazon)。

    日本にはGAFAのような企業を生み出せなかったから凋落したと。

    GAFA企業では、ダイバーシティ(多様性)、高学歴が一つの特徴となっています。出口氏は、日本の大学進学率は53%で、OECD経済協力開発機構の平均より7%も低い。こうした低学歴化が要因の一つだと指摘しています。えっ、そうなんだ。知らなかった。

    さらに、日本企業は大学院生を積極的に採用しない傾向があり、高学歴化の阻害になっていると指摘をしています。企業側の理由は「なまじ勉強したやつは使いにくい」からだそうです。

    知人の大学教授の話では、今ではグローバル企業の開発系エンジニアは、ほとんどドクターをもっているそうです。ところが、日本では、理系の大学院進学は増えたが、ほとんどの学生は修士で大学を去っていきます。それは、日本の企業がドクターを採用をしないからです。彼は、日本人はグローバル企業の中でエンジニアとしても、残っていけないと嘆いていました。

    次に、出口氏は、日本企業のダイバーシティの現状は「今の日本企業は、ラクビーワールドカップを日本人男性だけで戦っているようなもの」と書いています。分かりやすい例ですね。確かにあのチームは、強かった。日本の企業にはもっと多様性が無いと世界で戦っていけない。これはあたりまえですね。

  • 新しいものを採用しない日本の企業文化

    ここからは、ShinShaの意見を書きます。結構うっぷん、たまっていますからね。

    日本では、新しい製品やサービスを開発しても、なかなか売れません。どこの企業に行っても販売実績があるのか?の繰り返し。特に財閥系企業は、ほとんどこれだ。それが、大手の採用実績ができると、てのひらを返したような対応になる。

    グローバル企業は、新しい技術の導入に積極的です。僕は、SIRIを開発した小さな企業の経営者に、スティーブ・ジョブスが直接電話を掛けてきて、技術の採用交渉をした話を聞いて、本当に感動しました。これほどまでも企業風土が違う。

    そして、もう一つ、大学の知財担当者の話ですが、最近の日本の企業は、大学の基礎研究に、ほとんど研究資金を出さない。共同研究をしても、海外とは一桁違う金額しか払わないのが実情だそうです。日本の大学には優れた研究者が数多くいます。なぜ、企業は、大学の「知」と連携しないのか? インプットができなければ、アウトプットは細っていくしかありませんね。

日本の復活には、こういう現状の改善に取り組むことが重要だと考えます。企業に勤める皆さん、変えていくのは、我々なんですよ。

「政府の効率性」問題

「政府の効率性」が低いことは、今回の新型コロナウィルス 対策で、よく分かりましたね。官僚や政治家の無能ぶりが、改めてあぶり出された。世界159位だとかのPCR検査実施率。国民の70%が反対してもGOTOなんちゃらキャンペーンを強行。おかげで、日本中、新型コロナウィルス を混ぜてしまった。

我が国の政治家や官僚は、国民のために仕事をしていません。海外の政治家の話を聞くと胸を打たれますね。私たちは投票で、ねばり強く現状を変えていくしかありませんね。

子供は追い出せ。親には楽をさせるな。

はい。前項にエネルギーを取られすぎました。へとへとになってしまった。おまけにこんな時間だ💦

この本には、家族の問題について、素晴らしいことが書いてありました。

先ず最初に、「18歳すぎた子供は家から追い出せ。」という言葉。これは動物として本来のやり方だと。ロンドンの人たちは、子供が巣立ったら、生命保険を解約して、パブで人生を楽しむそうです。いいですね。こういう人生。しかし、我が家にも一人いるのですねぇ、これが。なかなかしぶとい。

もう一つ、これも勉強になりました。介護に至る前の段階では「一番の親孝行は、親に楽をさせないこと」というところです。僕らの世代の大きな関心のひとつは親の介護問題です。少し本から引用しますね。

たとえば、息子も娘も東京に行って、全然帰ってくる様子がない親は、子供を当てにせず自分で頑張るしか無いと、覚悟を決めて生活するから長生きして、寝たきりにもなりにくい。逆に実の娘が引き取ってくれて、三食付きの生活をしていたら、弱っていくに決まっています。

健康寿命を伸ばすためには、生物として自分の力で生きるということが重要なのですね。大変勉強になりました。しかし、親は理解してくれるかなぁ。ここは、コミュニケーションが大事ですね。

まとめ

今日はそろそろ終わりにします。日本の凋落の原因と、家族の問題、なかなか勉強になりましたね。

この本、まだ半分程度しか読んでいません。正直に書くと、僕は最初はナナメから見ていましたが、今や出口先生のファンになりました。非常に合理的に、様々な問題について書かれているので、理系の私も納得です。また、本当に勉強になる本です。ということで、さらに、この本からブログを書くことになりそうです。

出口氏は「変態オタク」が育つ教育が大事と書いていました。これは、変態の私としては大変嬉しい言葉です(笑)。そういえば落合陽一氏も同じこと書いていましたね。

今日もこのブログを訪問いただき、ありがとうございました。 60歳が折り返しだと考えると、どんどん元気が出てきました。 今後ともよろしくお願いします。 ShinSha

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