どーも、ShinShaです。
今回はアートの記事。
少し前に「アート思考」について勉強しました。
いろいろ読んだけど、現代アートは好きになれなかった。
理由は美しくないから。
「アート思考」本を読んでいたら、無性に美しい絵が見たくなりました。
ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ。
僕にはポスト印象主義の絵が一番です。
なによりも、彼らの絵には独創性と感動的な美しさがあります。
ポスト印象派とは
今回の記事、山田五郎さんの下記の著書を参考にして書きます。
1880年代後半方90年代にかけてフランスを中心に興った絵画の展開をポスト印象主義。
狭くは、ゴーギャン、ゴッホ、セザンヌの三人をポスト印象主義とする考え方もあります。
山田五郎さんの著作では、スーラー、シニックなどの新印象派画家も含めて解説しています。
ポスト印象主義の絵画の特徴は下のとおりです。
- 点で描く
- 面で描く
- 筆致(タッチ)で描く
点で描く手法はスーラなどが用いた手法で、細かい原色の点を並べて多彩な色を表現する技法です。
面で描く手法は、ゴーギャンなどの画家が用いた方法。
筆致(タッチ)で描く手法の代表的な画家は、ゴッホ、セザンヌなどです。
ゴッホ の粗い筆跡を残して厚く絵具を重ねる手法はとても有名ですね。
それでは、代表作三作品を見ていきましょう。
ポール・ゴーギャン「マハナ・ノ・アトゥア(神の日)」
ゴーギャンの絵の手法は「クロワゾニズム」とよばれ、単純な輪郭線とべた塗りの色面で絵画を構成する特徴をもっています。
この手法は、浮世絵の彩色と平面的な表現からヒントを得て生み出されました。
ゴーギャンの「クロワゾニズム」は、後のフォービズムにも大きく影響を与えたのです。
ゴーギャンの絵を何枚も見てきましたが、この作品は最高傑作だと思います。
南国の民族的な対象と自由奔放な色彩表現。
手前に描かれている水辺の色彩のうねり、ピンク・緑・青で塗られた陸地。
中央上部に立つのはシャーマンなのか神なのか?
どこまでが現実で、どこからが幻想なのか?
呪術的な不思議な世界を描いています。
この絵はじつに美しいですね。
"People in landscape painting by Gauguin" by The Art Institute of Chicago is marked with CC0 1.0
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ポール・セザンヌ「レ・ローヴから見たサント=ヴィクトール山」
セザンヌの絵って、めちゃくちゃセンスがいいんですね。
印象派の中で、もっとも玄人うけするのがセザンヌです。
モネ、ルノワールのような分かりやすい美しさはないが、ピカソのキュビズムなど近代絵画に大きな影響を与えました。
ご参考までに、山田五郎さんいわく「セザンヌの絵が好き」といっておけば、絵画通を気取れるそうです(笑)。
セザンヌは、印象派の立ち上げに参加したものの、光や流行の移ろいっを追うおしゃれなノリについて行けず、より普遍的な表現を求め故郷プロヴァンスにUターン。
孤独な探究の末に独自の手法を生み出し、後のキュビズムや抽象主義に決定的な影響を与えました。
下の絵は、セザンヌの故郷にあるサント=ヴィクトール山を描いた後期の作品。
この山は、彼が80回も繰り返し描いた対象です。
この作品は、もう抽象画に近いですね。
山は青くかすみ、空に溶けていきそうです。
どこまでが空でどこまでが山なのか。
絵は青・緑・茶の三色がメインに使われています。
これらの色を粗い垂直方向のタッチで塗り分けることで、絵が構成されています。
ため息が出るような美しさです。
"Paul Cezanne, Mont Saint-Victoire, 1906" by bianca.maggio is marked with CC PDM 1.0
ヴァン ・ゴッホ 「星月夜」
このブログでは何回も記事を書いてきたゴッホ の作品です。
この絵はアルルで精神に異常をきたした後に転地したサン=レミ で描かれた絵です。
ゴッホは、サン=レミ でも自殺未遂など発作的な事件を二度起こしました。
暮らした修道院病院の部屋は、わずか三畳程度の小さな病室。
ゴッホには、もう絵を描くことしか残されていなかった。
一枚も絵が売れず、狂人とさげすまれたどん底の中で、彼が描いた最高傑作『星月夜』。
ゴッホについて知り過ぎている僕には、もう涙しかないです。
サン=レミの月夜が、涙のレンズをとおして、こう見えていたんでしょうか。
対象に自分の感情をぶつけて荒々しい筆致(タッチ)で描くゴッホ の作品は、後のムンク、シーレなど表現主義の絵画の先駆けとなりました。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)には、ピカソ、ダリなどの作品とともに本作が展示されています。
本作は、まさに近代絵画を切り拓いた重要作なのです。
"Van Gogh's Starry Night" by Christopher S. Penn is licensed under CC BY 2.0
「星月夜」 1889年、油彩・キャンバス、73.7×92.1cm 、ニューヨーク近代美術館
今回の記事の参考書です。 分かりやすく楽しく西洋絵画を説明してくれる良い本です。 こんな楽しいアート本、ほかにはありません。
あとがき
現代アートが嫌いなのは、自由を求めようとし過ぎて「美」までを否定しているから。
しかし、どんなアーティストが作ろうと便器は認められません。
(まだ根にもってる(笑) )
いくら自由で尖った表現を追求しても、最後には、楽しいものや楽しいものしか残らないんだよ。
本日ご紹介した3枚の絵は、20世紀絵画の先駆けとなった作品です。
どの作品も美しく独創性にあふれています。
記事を書いていて、とても楽しかったです、
今日も最後までブログをお読みいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
ShinSha
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