時の化石

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伊集院静『ひとりを楽しむ 大人の流儀10』 敬愛する伊集院さんがお元気で良かった!

どーも、ShinShaです。
昨年1月、くも膜下出血で緊急入院された伊集院静さんの最新エッセイの記事です。
変わらずお元気で前向きな文を書かれておりひと安心。
素晴らしいエッセイに感無量でした。
何度も彼の文章に叱られ、励まされてきたなぁ。

最後の無頼派、伊集院先生の破天荒なエピソードを2つ書きました。
きっと驚きですよ。

伊集院静さんについて

略歴

伊集院さんはCMディレクター、作詞家を経て作家に。
直木賞受賞作家、華々しい経歴ですね。
また、亡くなった女優 夏目雅子さんと結婚、また、その後、女優篠ひろ子さんと再婚。
男性の憧れの的の女優を二人も射止めたのですね。

次項にも書きますが、この人は日本で一番仕事量の多い作家と自称してますが、遊び方も半端ではない。
最後の無頼派とも呼ばれる、凄まじいまでの人生を生きている人なんですね。
そこに女性は魅かれるのでしょう。
また、作家しての大きな魅力があるのです。

今回ご紹介する本は、2020年3月くも膜下出血から再起後の作品です。

【 略歴 】
1950年生まれ。 山口県立防府高等学校を経て、立教大学文学部日本文学科を卒業。

広告代理店電通勤務を経てCMディレクターになる。
1980年の松原みきからコンサートツアーの演出を始め、以後松任谷由実松田聖子薬師丸ひろ子和田アキ子らのツアーのほかファッションショーも手がける。

1981年、『小説現代』に『皐月』を発表し作家デビュー。
1984年8月27日に、かつてカネボウ化粧品の「クッキーフェイス」のCMキャンペーンガールで一緒に仕事をした女優の夏目雅子と再婚したが、夏目は1985年に先立って死去。

伊達歩(だて あゆみ)の名で作詞家としても活躍。
近藤真彦に提供した『愚か者』で、1987年に第29回日本レコード大賞を受賞した。
その他『ギンギラギンにさりげなく』などのヒット曲がある。

1992年7月15日、『受け月』で直木賞を受賞する。
同年8月7日に現在の妻で女優の篠ひろ子と再々婚した。
1993年、『乳房』『クレープ』が映画化、1997年、『機関車先生』がアニメ映画化し声優として参加している。

2020年1月21日、くも膜下出血で倒れて病院に救急搬送され、翌22日に手術を受ける。
2月に退院し、3月12日にコメントを発表。
同月下旬、リハビリ病院を退院。
引用:wikipedia (かなり省略しました)

芸妓の思い出💦

これはラジオで彼が話していたエピソードです。

最愛の妻、夏目雅子さんが亡くなってから、彼は数年間、立ち直る事ができずギャンブルに明け暮れる日々を過ごしていました。
ある時期、京都の競輪で「一生これ以上のツキはないだろう」というほどに勝ち続けたことがあったのです。

彼は祇園に通うようになり、伝説の芸妓「佳つ乃」と知り合います。
そして、やがて二人は一緒に暮らし始めます。
きっと芸妓さんから強烈なアタックがあったんでしょうね。

しばらく後に、二人の関係は破綻し、伊集院さんは別れを持ちかけます。
彼女はこう言ったそうです。
「思い出をおくれやす」

伊集院さんは、しばらく考えて、自分の著書にサインをして渡そうとしたそうです。
「どの作品がいいですか?」
すると彼女はこう返事をしたそうです。
「思い出といったら、お家(うち)でっしゃろ。」

翌日、伊集院さんは、ある出版社の社長に面会を求めて原稿料の前借りをしました。
「これ(小指を立て)が家を建てろというので、金を貸してください」
社長は二つ返事で了承したそうです。

京都の「お家」っていくら💦
祇園というところは魔界です💦 💦

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geish aapprentice 7
"Geisha apprentice 7" by Japanexperterna.se is licensed under CC BY-SA 2.0

オケラ先生💦

伊集院さんは超がつくギャンブル狂。
その様子は作家 阿佐田哲也氏との交流を描いた小説『いねむり先生』に書かれています。
この小説はすばらしい作品です。

旅打ち」といって、旅をしながら地方を回り競輪でギャンブルを楽しみ、ほとんどが無一文(オケラ)となって帰ってくる話が印象に残っています。

絶版となったエッセイ集 伊集院静西原理恵子著 「アホー鳥が行く―静と理恵子の血みどろ絵日誌」角川文庫という本があります。
この本によると、伊集院さんがギャンブルに費やしたお金は数十億円という。
この人は普通の人ではない💦
すさまじいギャンブル狂なのです。

本の中で西原さんは、伊集院さんをオケラ先生と呼んでいます。
この本からマンガを2点紹介します。
じっくり文字まで読んでみてください。
「きっと何もかも忘れて走っていたい」・・・大爆笑。

この本、最高に面白いですよ。 興味ある人は古本を探してみてください。

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西原理恵子さんのマンガ
西原理恵子さんのマンガ 引用:「アホー鳥が行く―静と理恵子の血みどろ絵日誌」角川文庫から

『ひとりを楽しむ 大人の流儀10』

さて、やっと本題にたどり着きました。
ここから、本のご紹介となります。  

最初に出版社のPR文を引用します。
「シリーズ累計206万部突破の大ベストセラー第10弾」!すごいですね。     

人は誰でも別れ、離れ、ひとりになる。
そして誰にも静かな時間がやってくる。
喧騒が消え、孤独が友となる。
ひとりのときをじっと味わう。
人生、こんなたのしみもあったのだと、気づく。
ーー伊集院静 シリーズ累計206万部突破の大ベストセラー第10弾。
引用:講談社BOOK倶楽部 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000351074

それでは本書の中を少し、のぞいでみましょう。

ひとりを楽しむ

大病後も伊集院さんはぜんぜん衰えていませんね。
以前と変わらず、つねに前向きで戦っています。
「コロナに対しては常に前向きで、この感染症を見つめ続けようと思っている。」

僕も同じ気持ちなんです。
関連の勉強を続けているし、ビジネスでもチャレンジしようとしています。

これまでも孤独な思索が文学や哲学、芸術を生み出してきたと思います。
伊集院さんのおっしゃるように、これからコロナ時代の新しい文学、芸術、そして科学が生まれてくることでしょう。
大病後もそれにチャレンジしようとする作家に感動します。

しかし私は、WITH コロナという発想は、今までも、今も、これから先も持つつもりなどはない。
家族を、友を、師を、後輩をおとしめたコロナと、ともに生きることなどはできない。

逃げ出したい気持ちになることにはあるが、それでも逃げはしない。
私はコロナに対しては常に前向きで、この感染症を見つめ続けようと思っている。
(略)
ひとりということをわかち合えないか。
ひとりで生きているからこそ、その人にしか見えない、素晴らしいものがあるのではないか?
ー あの人もひとりで耐えている。

ひとりを経験したから、そう考えられるようになった。
その心境を言葉に、歌に、詩歌に、戯曲に、小説に、絵画に、舞台に活かす何かがあるはずだ。
ひとりを楽しむ事ができたら、それは多分大きな一歩になるだろう。

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Alone
"Alone" by ☺ Lee J Haywood is licensed under CC BY-SA 2.0



プロゴルファー 松山英樹

本書のいくつかのエッセイの中で、彼は「松山英樹の顔つきが変わった。もう少しで大きな勝利を手にするところに来ている」と書いています。
(2020年のエッセィ)
彼の人を見る目は非常に鋭い。
今回の松山さんの優勝を予見していたのです。

本書から引用をします。

五月、手術後、ゴルフに出かけよと珍しく仙台の練習場へ行き、コーチに見て貰った。
「伊集院さん、それでは元に戻っています。もっと身体の軸を回転しないと。ダメ、ダメ」
ー 君、半病人に向かって何だ、その言い方は。少しは誉めんか!

「ご無沙汰してます、伊集院さん!」
声に振り向けば、好青年だった。
松山英樹さんである。

「えっ!どうしてここに?」
「はい。家族と今はコロナを避けるために」
「そのほうがイイ。アメリカ人は時々間違いをするからね。松山君、君の先輩のコーチは私のショットをダメダメと言うばかりなんだが、そう思うかね?」

「いや実に素晴らしいと思います」
「君にお礼の握手をしていいかね。ボクは命拾いをしたらしいから、その幸運が君にも少し行けばいいね。きっとイイ事があるよ」

2021年3月のマスターズで松山英樹さんが、アジア人初の優勝を勝ち取ったことは、皆さんもご存知だと思います。
松山さんは猛烈な努力をしたから勝利を勝ち取った。
そして、伊集院さんのツキもあったのですね。

なんか胸が熱くなってきました。

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書きたい小説もある

本書の中盤のエッセイに彼の今後のことが書いてあります。
まだまだ、伊集院さんはお元気で、今後も新しい作品を書いてくれるようです。

一読者として、本当に嬉しいですね。
彼の小説も久しぶりに読んでみたいな。

「あなたの話して下さるフェニキア人や西夏の美しい文字のことなど、私は聞いていて面白いと思います。そういう本を書いてはどうですか?」
「まだ仕事仕事をせよ、とおっしゃるのかね?」
「いえ、そうじゃありません。私は面白い小説、人が興味を抱くことは大切だと思います。それに”文芸”は女優の頃から好きじゃありませんでしたし・・・」

「まあそう言うな。休載中の漱石先生もこともようやく目処が立った。それに書きたい小説も少しある」
タバコはやめさせられた。その替り少量の酒が許可になった。
”神泡”、これが美味い。まさにプレミアムだ。

”ウィズコロナ”?  横文字くっつけりゃイイってもんじゃないだろうう?
どこまで馬鹿なんだ君たちは。
いい加減にしないか。

あとがき

しかしこの記事で彼のイメージを壊しちゃったかな💦
ちょっとそこが心配ですが、あまりにも面白いのでね。

このシリーズのエッセイは何と累計200万部の国民的ベストセラーです。
先日、ラジオで大竹まことさんに聞かれて彼はこう答えていました。

「印税?よく聞かれるけど2億円だよ。そんなのどこにも残っていない。」
その答えに一つの嘘もないことを、古くからの読者は知っています。
伊集院は男である。

今日も最後までブログを読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。

ShinSha

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