どーも、ShinShaです。
今回は桑田佳祐のソロアルバム『孤独の太陽』の記事です。
人生の苦悩、サザンの解散、母の死。
悩みの中でギター1本で自分に向き合った。
「月」「真夜中のダンディ」「JOURNEY」...
生まれたのは最高の音楽でした。
桑田佳祐『孤独の太陽』1994
このアルバム制作をめぐるエピソード
桑田佳祐のソロ作品では、本作が一番好きです。
このアルバムには、生身の桑田佳祐が凝縮されています。
こんな桑田佳祐は聴いたことがなかった。
最高傑作です。
「勝手にシンドバッド」「いとしのエリー」は大好きですが、どうも「夏だ!海だ!サザンだ!」路線は好きになれなかった。
いろいろなテイストのヒット曲を出していましたが、どうもしっくりこなかった。
wikipediaを調べると、こんなことが書いてありました。
ソロ第1作『Keisuke Kuwata』から約6年2か月ぶりとなる作品。
本作は桑田自身が「自分はこのままでいいのだろうか」と思ったことから、前年まで続いたサザンオールスターズの活動を一時的に休止して、制作に取り掛かり発表された。
「ギター一本でロックは出来る」をコンセプトに作られ、サザンの楽曲とは対照的な内向的な歌詞とアコースティックサウンドを全面に押し出している。
また、製作期間中であった1994年2月に桑田の母が60歳の若さで亡くなったことも制作に大きな影響を与えた。
"Jonathan Flies Again" by halfrain is licensed under CC BY-SA 2.0
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「孤独の太陽」というタイトルは当時の桑田自身のことで「体温も表情も無いまま世の中を俯瞰で見つめているイメージ」と述べている。
なお、桑田本人はこうしたコンセプトやサウンドでも、根底にあるのはポップスであったと後に著書で述べている。
また、制作当時は母の死も影響して行き場のない気持ちになっていたことや、社会問題などを歌うことに自信を無くしていたことも述べている。
桑田自身も、この時期にものすごく悩んでいたのですね。
サザンの活動も休止した。
そして、母親が亡くなったこともこのアルバムには大きく影響している。
彼は本当に真面目な人ですからね。
この記事から痛切に悩んでいたことが分かります。
また、母親を亡くされたことも辛かったでしょう。
桑田佳祐が悩みの中、ギター1本で自分に向かい合って創作したアルバムは、素晴らしい作品でした。
アーティストとしての真の才能を感じました。
これまでの作品にはなかった陰影、深みを感じる新しい音楽でした。
このアルバムは、彼のその後の人生の大きな転機になったと感じます。
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「月」
アルバムの色彩を映し出した曲です。
時々、思い出しては聴く名曲です。
色濃い孤独に塗りつぶされた文学的な詞。
本当に悲しい詞。
海も、空も、海も、月に悲しく照らされている
故郷は遠く、道は長く、夢は沈んだ。
身体を寄せる愛する人もここにいない。
こんな桑田佳祐は聴いたことがなかった。
遠く遠く海へと下る
忍ぶ川のほとりを歩き
果ての街にたどり着くころ
空の色が悲しく見える
振り返る故郷は 遥か遠くなる
柔らかな胸に抱かれてみたい Ah
君を見ました 月見る花に
泣けてきました 嗚呼…
蒼い月が旅路を照らし
長い影に孤独を悟る
人の夢は浮かんで堕ちて
されど赤い陽はまた昇る
啼きながら鳥は何処へ帰るだろう
翔び慣れた夜もひとりじゃ辛い Ah
君と寝ました 他人のままで
惚れていました 嗚呼…
"i love half moon" by xalphas is licensed under CC BY-NC-SA 2.0
「真夜中のダンディ」
この曲も大好きな曲です。
これもサザンの音楽とは異質なロックンロールです。
とてもカッコいい。
歌詞は当時の世相を反映した内容です。
1994年にはジャパン・アズ・ナンバーワンから3年後。
まだまだ、バブルの匂いが残っていた。
地方で家業を継いだ同世代の男を歌った歌詞。
そんなイメージがあります。
カラオケで、何回か歌ったなぁ💦
友は政治と酒におぼれて声を枯らし
俺はしがらみ抱いてあこぎな搾取の中に
生まれたことを口惜んだ時にゃ
背広の中に金銭があふれてた
真夜中のダンディーダンディー
風が吹いている
悲しみのダンディーダンディー
同じ顔の Brother・・・
追い風にあおられて
嗚呼 逃げてゆく
「すべての歌に懺悔しな」
発売当時、この曲は「長○剛」を皮肉ったものだと噂されていました。
ミュージシャン仲間から聞こえてくる、行状が許せなかったのでしょう。
驚くような毒を含んだ歌詞です。
wikipediaにこんな記載がありました。
へえ、記者会見までしたんだ💦
知らんかった...
収録曲の「すべての歌に懺悔しな!!」の歌詞が長渕剛と矢沢永吉を揶揄していると決めつけられマスコミなどで話題になり、桑田は記者会見を開き報道を否定し釈明する事態となった。
矢沢は桑田を気遣う対応をしたが、長渕は桑田を糾弾する発言をし、最終的に1995年1月24日に長渕が大麻取締法違反で逮捕されて、事態が一気に沈静化するまで論争が続いた。
これもまったく新しい桑田佳祐の一面でした。
僕も「長○剛」は好きでないので、意味が完全には分かりませんが。
こういう曲も、立派なロックンロールに仕上げているのがさすが。
道化も道化
ウンザリするような
生き様シャウトすりゃ
小粋な仮面でどこかでパクった
小言を連呼する
子供の頃から貧乏で
そのうえ気さくな努力家で
実はすべてが嘘なのに
芝居のセンスにゃたけている
天才奇才とおだてりゃ
エテ公はいつでも木に登る
儲かる話とクスリにゃ目が無い
バカヤロ様がいる
チンチン電車は走るけど
青春時代は帰らない
TVにゃ出ないと言ったのに
ドラマの主役にゃ燃えている
今は君のために飲もう
僕も風と共に行こう
すべての歌に 懺悔しな!!
「Journey」
アルバム最後の美しいバラード。
後に、桑田さんは「月」とこの曲は母に捧げた曲だと書いています。
お母さんと歩いてきた旅が終わってしまった。
なつかしくて悲しくて、美しいメロディです。
「さよならは永遠の旅」
なんと素敵な歌詞だろうか。
胸がいっぱいになってしまった。
寂しくて口ずさむ歌がある
名も知らぬ歌だけど
希望に胸が鳴る
きっと誰かを愛した人はもう知っている
優しさに泣けるのはふとした未来さ
今日もせつなく秋の日差しが遠のいてゆく
さよならは永遠の旅
嗚呼 黄昏の “Good-bye Journey"
とうに忘れた幼き夢はどうなってもいい
あの人に守られて過ごした時代さ
遠い過去だと涙の跡がそう言っている
またひとつ夜が明けて
嗚呼 何処へと “Good-bye Journey"
"Endless Journey" by h.koppdelaney is licensed under CC BY-ND 2.0
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あとがき
久しぶりにこのアルバムを繰り返し聴きました。
名曲がいっぱい。
間違いなく、桑田佳祐の最高傑作です。
最後まで、お付き合いいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
ShinSha