時の化石

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小山薫堂『考えないヒント』稀代のクリエーターの発想の原点を書いた本

どーも、ShinShaです。
今回は小山薫堂さんの本のご紹介です。

料理の鉄人」「おくりびと」「くまモン
数々のヒットを生み出したクリエイターの発想の秘密を知りたいと思いました。

その秘密は「考えない」こと💦
「ひらめき」は、いくら机に座って考えてもえられない。
大切なのは日々の中でに、いかにアイディアのタネを拾えるようにするか。
この本には数々の秘密が書かれています。

いやぁ、とても面白くて勉強になる本でした。
久しぶりに声を出して笑いました。
オススメです!

小山薫堂氏のプロフィール

小山薫堂さんのプロフィールを下に引用しますね。
職業は放送作家、脚本家としていますが、幅広い事業のクリエイターとしても多くの活躍をされています。

資料を読んでいると、弱冠三十歳で、あの「料理の鉄人」の大企画したのはスゴイですね。
普通ではあり得ない才能です。

そして、「おくりびと」の脚本、「くまモン」のプロデュース。
おくりびと」は「納棺師」という職業と人の死という究極のドラマを描いた素晴らしい脚本でした。

そして、電通をして100年に1度の大ヒットといわせるキャラクター「くまモン」の成功。

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小山薫堂氏 引用:https://www.n35.co.jp/staff/52/

誕生日 1964年 出身地 熊本県天草市
放送作家。脚本家。京都造形芸術大学副学長。
1964年6月23日熊本県天草市生まれ。日本大学芸術学部放送学科在籍中に放送作家としての活動を開始。  
料理の鉄人」「カノッサの屈辱」など斬新なテレビ番組を数多く企画。
脚本を担当した映画「おくりびと」で第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第81回米アカデミー賞外国語部門賞を獲得。

執筆活動の他、地域・企業のプロジェクトアドバイザーなどを務める。
熊本県のPRキャラクター「くまモン」の生みの親でもある。
引用:https://thetv.jp/person/0000197113/

<主な受賞歴> 1993年 第10回ATP賞特別賞
1994・1995年 「料理の鉄人」国際エミー賞入賞

2008年 「おくりびと」第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第81回米アカデミー賞外国語部門賞、第60回読売文化賞
2014年 第24回くまもと県民文化賞特別賞

2017年 第11回日藝賞
2020年 文化庁 令和2年度 地域文化功労者表彰
ほか多数
引用:https://www.sogo-seibu.jp/shibuya/topics/page/21052214guest1.html

おくりびと予告編

www.youtube.com
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『考えないヒント アィディアはこうして生まれる』

本書のタイトルはなぜ「考えない」となっているのでしょうか?
ここには薫堂さんの、発想を生み出すための哲学が表されています。

ひらめいたアィディアを、作品なり商品なりに仕上げるときは、努力によってどんどんよくなる。
でもおおもとのひらめきのところは、十時間、席につきっぱなしで考えたからといっていいアイディアを思いつくわけではない。

もし努力によってアイディアを生み出す方法があるとすれば、それは、日々の暮らしの中で、いかにアィディアの種を拾えるようにするか、そういう環境を整えるかということしかない。

この部分、エンジニアの僕にもとてもよく分かります。

薫堂さんは、ひらめきが得られるよう、普段の行動や事務所の仕事の中でさまざまな工夫をしています。
それが本書の随所に書かれています。

以下に本書の中でとても面白かったところ、勉強になったところを何箇所かご紹介します。

誕生日サプライズ

彼の発想の原点は、子供の頃から続けてきた誕生日プレゼントだと書いています。

人の喜ぶ顔が見たくてアイディアを考える。
僕の発想の仕方は、子どものころからまったく変わっていないということでとなんでしょうね

小山さんの事務所では、社員の誕生日に毎年サプライズが仕掛けられる💦
これが大爆笑なのです。

シオザワは大の阪神ファンです。
阪神が優勝したとき、「仕事を休んで甲子園に行っていいですか?」というので、「お、いいよ、行ってきなよ」
「ありがとうございます。じゃあ行ってきます」

シオザワが新幹線で旅だったのと同時にほかのスタッフも全員すぐ、飛行機に乗って先回り(笑)。
彼は大阪の広告代理店の人と一緒に甲子園に行ったのですが、当然、その代理店の人にも根回しズミです。

試合が終わったあと、代理店の人がお好み焼き屋の二階に連れて行く。
僕らが店に着いたときには、彼はもう大喜びで、盛り上がっているんです。

そこで僕は下でお好み焼きを焼いて、それを店員が持っていき、「どうもお待たせしました。今日はスペシャルで、師匠が焼いています。」

「味どうですか」
「うまいよ」
「ありがとうございます。じゃ今、師匠が挨拶に来ますんで」

みんなで「カンパーイッ」とやっているときに僕が後ろから出ていった。
シオザワは僕の顔を見た瞬間、「あれ、どうしたんですか、こんなところで」

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料理の鉄人 同窓会
引用:https://hochi.news/articles/20180212-OHT1T50063.html?mode=photo&photoid=1

また、ある時はこんなサプライズが。
これはスゴすぎです💦

ウチダというのはほんとうに騙されやすいヤツで、彼の誕生日サプライズは、事務所の一大イベントになっています。

別のある年は、ウチダは株にはまっていた。
そこで僕の友だちが社長をやっている会社が、ちょうど彼の誕生日の翌日に株式を上場することになっていたので、その友達に、こっそりウチダを呼んで、
「インサイダーだけど、絶対にばれないから、株買わない?」と持ちかけてもらったんです。

印鑑証明や住民票まで取らせて、株式購入用の本物の用紙があったのでそれに記入させました。

ウチダがその用紙にハンコを押そうとしうときに、東京証券取引所の人間が入ってきて、インサイダー取引で逮捕される、というのが僕らの考えたシナリオでした。
そのときもウチダはブルブル震えていました。

そこへ、「お前の欲しいの株はこれだろう」といって、野菜のカブでつくったバースデーケーキを持っているというのがオチでした。

事務所全員、友人も、ビジネスパートナー、クライアントも含めて誕生日サプライズを演出する。
これは、発想力のトレーニングになりますね。
しかも、このイベント自体がいろんな人の緊密な関係を生む。

こいうことを徹底して楽しんでいるのが、薫堂さんの仕事の原点なんだと思いました。

企画書

企画書、いろんな仕事で作りますよね。
その企画書について彼はこう書いています。

そもそもなぜ企画書を書くのか、考えたことはありますか?
答えはひとつ。
自分のやりたいことを実現するために書く。
それが企画書です。
あたり前のことなんですが、意外とこのことを忘れている人が多い。

僕はいつも企画書を書くとき、表紙をめくった最初の一行、ここに「かましの一行」を書きます。
相手にに最初に何を伝えるか、ここの部分が一番重要であり、一番難しい。
だからそれだけの時間をかけます。

提案書に「かましの一行」を書く。
商品やサービス、企画の素晴らしさを短い言葉で真っ直ぐにプレゼンする。

とても参考になります。
業務用の資料をたくさん書きますが、どうしても、あれもこれも書いてしまう。
そうすると、クライアントに何を訴えたいのかうすまってしますよね。

彼はオフィスがある板倉にあるお弁当屋さんに、企画書を提出したことがあるそうです。
かましの一行は「板倉よ、さらば!」。

企画書の趣旨は、お店が危機をを乗り越えるためには、新メニューの導入を図るべきという内容でした。
業績が落ち込んでいる大好きな弁当屋さんを何とか助けたかった。

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弁当の企画書 引用:小山薫堂著『考えないヒント』

弁当屋さんは提案を受け入れて、小山薫堂オリジナル弁当を商品化し、これがヒット商品になりました。

彼はお店から、謝礼を受け取りませんでした。
かわりに、彼の事務所のスタッフが弁当を注文したときは、鳥の唐揚げを一個余分にいれてもらうことになっています。

さて、本書について、まだまだご紹介したいのですが、字数がかなり増えてきました。
またの機会に記事を書きますね。

くまモンの成功

電通の記事には、くまモンについて「一人勝ち」「100年に一度の救世主」などの評価の文字が並んでいます。

このプロデュースをしたのも小山薫堂さんです。
天下の電通にもできないことをやってしまう💦
この秘訣はどこになるのでしょうか?

ウェブ電通報から引用します。
山本さんは聞き手、成瀬さんはくまもとブランド推進課長です。

山本:くまモンのヒットの秘密はなんですか?」的なインタビューはかなり受 けられてきたかと思いますので、今日はちょっと変化球の質問から。
くまモンに 対しての成尾さんの第一印象はどうでしたか?

成尾: 正直言って、良くも悪くも、その瞬間にそれほど強い印象はなかったんです。
九州新幹線全線開業に向けて新幹線元年事業のアドバイザーを小山薫堂さん にお願いしたところ、「くまもとサプライズ」のキャッチフレーズを提案いただき、そのキャンペーンロゴに付随する「おまけ」として提案を頂いたキャラクタ ーでして、もともと我々がキャラクターの提案をお願いしていたわけではなかっ たこともあって...。

引用:「くまモンが一人勝ちしている本当の理由 ウェブ電通報」

くまモン小山薫堂さんに提案を依頼した仕事のオマケだった💦
さらに、県庁ではクマは熊本に対して田舎くさい印象を与えるのでは?と、危惧する意見があった。

それが、大阪で開催したくまもと 逸品縁日というイベントでサイン会に長蛇の列ができた。
これこそクリエーターとしてのセンスですね。

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熊本県の営業部長兼しあわせ部長として全国や海外を飛び回って いる「くまモン
引用:くまモンオフィシャルホームページ https://kumamon-official.jp/kiji0034971/index.html

くまモンの大ヒットには、もう一つユニークな商標戦略があります。
そもそも、商標とは排他的な権利です。
自分だけが独占するために、お金を払って取得する権利です。

くまモンは下の商標使用ルールを取っています。
これは誰もやったことがない方法だったし、この戦略にはものすごく深い考えがあります。

僕は商標戦略がくまモンを一躍有名にしたのだと思います。
この発想は、金くさい電通なんかの企業には絶対できないでしょう(笑)
「儲からなくても楽しければいい」薫堂さんが笑っているような気がします。

くまモンは商標でもユニークな特徴を持っている。
商標の使用には許可申請の届出をし、所定の使用料を支払うのが一般的だ。
しかし、くまモン熊本県のPRにつながるのであれば、国内企業の商標使用は原則無料としている。

個人の非営利使用であれば許可すらいらない。
例えば、熊本県内で作られたものだけでなく、県外のものでも、熊本県産のものを原料に使う、あるいは熊本県をPRする文字をパッケージに入れるなどすれば、商標の使用料は無料になる。
引用:https://trademark-registration.jp/kumamon/

ドラマ『お先にどうぞ』

最後にもう一つ。
小山薫堂さんの企画したドラマ『お先にどうぞ』が大好きです。
このドラマ、毎回食べ物の最高の食べ方?を紹介するドラマなんですが最高に面白いのです。

初回は、彼女の父親に挨拶に行く濱田岳が演じる若い彼氏のエピソードです。
父親は自分が愛する「カツカレー」を正しく食べられない男には、娘をやれないないと言うのです。

さあ、彼女の父親の前で、どうやってカツカレーを食べたら良いか?
抱腹絶倒の物語が始まります💦

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『お先にどうぞ』引用:https://www.hulu.jp/

『お先にどうぞ』あらすじ およそすべての食べ物には、その魅力を最大限に引き出す「最高の食べ方」がある。
ありそうでなかった、誰もが知りたいおいしい食べ方をレクチャーする新感覚ドラマ。

おいしい食べ方とは食べる順番なのか?追加する調味料なのか?中には注文するところから始まっていることも。
毎回異なる設定のドラマの中で、俳優・濱田岳が演じる主人公は、テーマとなる料理のおいしい食べ方の提示を求められていく。 引用:

で、このドラマVODでは、Huluでしか見られません。
じつは、Huluを扱うアフィリエイトに申請していますが許可がまだきていません💦

とうことで、よろしけば下記からHuluに無料入会をしてこのドラマ楽しんでください。
崎陽軒「シュウマイ弁当」の回でも、僕は死にそうになりました(笑)

www.hulu.jp

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あとがき

僕がこうしてここにいるのは、ひらめきから得たいくつかの技術のおかげです。
「いかにしてひらめきを得るか」は多くの人の重大なテーマです。
この本は大変勉強になりました。

小山薫堂さんの本は楽しく、何箇所も声を出して笑いました。
こうやって仲間やクライアントと徹底して楽しく仕事をやる。
だからあんな素晴らしい発想がててくるんだろうなと思いました。

今日も最後までブログを読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。

ShinSha

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