どーもShinShaです。
今回の大人の科学、花粉症がテーマです。
花粉症は林野庁の愚かな政策が原因。
国土面積の20%にスギ、ヒノキを植林💦
花粉症は免疫システムによって起こる症状です。
写真見てたら鼻がムズムズ目もかゆい💦
あれを世の中から抹殺した〜い(笑)
今はウッドショックで世界中木材の値段が高騰している。
長期間医療費を支出し治山費用を払い続けるよりも、この機に補助金出して木材に変えてしまう国家事業はできないろうか。
30年かけて植林面積の半分を広葉樹林に戻す。
環境事業にもなるし治山治水対策にもなります。
これなかなか良いアイディアだと思うんですが...
戦後最悪の政策
20年以上前、大阪のある大学教授から聞いたお話です。
K教授はもと運輸省(現在の国土交通省)の幹部をされていた方で、下のように話されていました。
「戦後最悪の政策は林野庁のやった植林政策。金になるだろうとスギとヒノキを国費を使って日本中に植えた」
「だいたいスギやヒノキは虫もよりつかない植物。林野庁の政策が大きな自然破壊をした」
同じ種の植物を大量に自然に移植する。
その植物は実もならず、除虫成分をもつスギとヒノキ。
植林した林は根を張る深さは同じだから、山の保水力は低下し山が崩れやすくなる。
K教授のお話はこんな内容でした。
そして外国産木材の輸入より、国内林業は衰退し今や山の手入れも難しい状況となりました。
nanamori, CC BY 3.0 https://creativecommons.org/licenses/by/3.0, via Wikimedia Commons
中部に住んでた頃、岐阜県の飛騨高山が大好きでドライブでよく通ったものです。
K教授の話を聞いた後に、高山周辺の山を詳しく見たことがありました。
高山周辺は自然が豊かです。
ドライブの中で見る山の風景は、絶望的なまでにあちこち植林されていて広葉樹の自然林はわずかしかない。
おそろしい自然破壊ですね。
前置きが長くなってごめんなさいね。
ここからが本題となります。
この時、山地で見かけたのは、風に吹かれて漂う大量の黄色い粉塵です。
遠くから見てても、あちこちの林から黄色の粉塵が舞ってくる。
中部地方の山間部では、春先は洗車してもあっと言う間に汚れてしまいます。
記事を書いていたら、いかん目が痒くなってきた💧
駒沢大学の「花粉症の地理学」からweb情報引用します。
「国土の2割弱が花粉症原因の人工林」、このデータを見ると驚きです。
なんてことをしてくれたんだ。
特にスギ林は、国土面積の12%、ヒノキ林は国土面積の7%もあります。
日本の国土の2割弱が花粉症原因の人工林で、関東甲信越に静岡県を足したくらいの面積です。
引用:https://www.komazawa-u.ac.jp/~fumio/k2018/r-pollen/r-2.html
この林野庁の失策は自然破壊とともに、日本人の3人に1人ともいわれる大量の花粉症アレルギーを作り出したのです。
しかも自然は戻らず、山は荒れるばかり。
国の政策の失敗というのは本当に恐ろしい💦
花粉症は海外にあるのか
花粉症で苦しむ知人が、北海道に転勤して症状がなくなったと話してくれたことがありました。
また、沖縄にも花粉症は少ないと聞いたことがことがあります。
海外に花粉症ってあるんでしょうか?
webで調べると花粉症は海外でもあるんですね。
花粉症は1970年代英国で発見されました。
花粉症にかかる割合は、情報により様々でよく分かりませんが、日本よりは少ないようです。
"Hay fever" by mislav-m is licensed under CC BY 2.0
スギやヒノキ、イネにブタクサと、日本には1年を通して花粉があってイヤ〜になりますよね。
スギだけでなく、ヒノキもイネもと、いくつもの症状を持っている人も多いでしょう。 でも、花粉症は日本だけと思っていませんか。
実は、海外でも花粉症が国民病になっている国があるのです。
例えば、中国の大都市・上海。
中国では、黄砂やPM2.5などの大気汚染が深刻な問題となっています。
でも近年、花粉症の症状を訴える人が増えてきています。
おもな原因は、街路樹で使っているスズカケノキやプラタナスです。
ヨーロッパやアメリカでも花粉症があります。
ヨーロッパはスギやヒノキ、イネ、アメリカではブタクサが有名です。
ヨーロッパの花粉シーズンは8月から9月と日本と異なります。
引用:https://www.kahunsho-byebye.com/qa/kahun-kaigai/
花粉症は世界中で増加しています。
現代人の生活様式、食生活などとも関係があるのかもしれませんね。
ちなみに、日本に長く住んでいる外国人も数年以上経つと花粉症になる人が多いそうです。
花粉症が起きるメカニズム
ところで皆さんは、花粉症が人の免疫システムにより起きることを知っていましたか?
花粉症について書いた分子生物学者、福岡伸一さんの文章から引用します。
花粉症は私たちを外敵から守る免疫システムの関わる病気であり、免疫システムこそが私たちのアイデンティティを分子レベルで保持してくれている。
つまり、わたしとあなたの免疫系はそれぞれまったく異なり、きわめて個人的なものだということができる。
ウィルスや細胞などの敵が侵入してくると、免疫システムの警戒警報がなる。
免疫細胞が血液やリンパを終始巡回しているのだ。
敵の携帯はその表目のタンパク質の構造によって識別される。
そこでそのタンパク質に結合して敵を取り囲み無力化するための抗体が作り出される。
どんな外敵がやってきてもすぐに応戦できるように百万通り以上の抗体があらかじめ私たちの免疫系の中に用意されていたのだ。
本来、どこにでもあり、病原体のように増殖したり害作用をもたらすことのない、スギ花粉にも敏感に反応してしまうのが私たち悲寛容なひとなのだ。
引用:低岡伸一著『ルリボシカミキリの青』
"zyrtec & fluorometholone" by CookieM is licensed under CC BY-NC-ND 2.0
僕らの体を、ウィルスや最近から守ってくれる免疫システムが花粉を外敵とみなすことによって、くしゃみ、鼻水などアレルギー反応が起きるのです。
免疫は大事なシステムですが、それがわざわいとなってしまっているのです。
下の図は環境省の資料ですが、花粉が体内に入るとIgE抗体ができ、これが結びついた脂満細胞が体内に蓄積していきます。
これが増えていってある量になると、免疫反応が起きるようになる。
免疫システムは、ヒスタミン、ロイコトリエンなどの炎症を起こす化学物質を出して、花粉を攻撃しはじめます。
そうして僕らは、鼻水だらだら、くしゃみ連発、目のかゆみが止まらなくなる💦
引用:https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/1_chpt1.pdf
オススメの本
今回の記事、福岡伸一先生の『ルリボシカミキリの青』 を参考に記事を書きました。
この本、ウィルス、伝染病、狂牛病など生物学に関係するさまざまな話題をさらっと勉強できるオススメのエッセイ集です。
また、名著『生物と無生物のあいだ』はウィルス感染症が続く中、今読むべき重要なテキストとなりました。
この機会にぜひ。
あとがき
確かに、第2次世界大戦では、アメリカ軍の空爆で日本の多くの都市は焼け野になりました。
家を建てなきゃならんといって必死に植林事業をやりたい気持ちは分かります。
しかし、もっと緻密に計算ができなかったたのだろうか?
事業企画した人は何軒の木材住宅を建てる計画だったのだろう(笑)
まあ、できなかったから今があるわけですが💦
国の政策の失敗というのは恐ろしいですね。
国民は何十年もその被害を受け、さらにツケを払わされることになります。
何だか記事を書いていて、政府の新型コロナウィルス対策が思い浮かびました。
昨年から4回も緊急時代宣言が出される異常事態。
出すたびに感染者が増えている(泣)。
しかも経済も世界で一人負け。
これを失策と言わず何が失策なのか?
いかん、これ書き始めたら止まらなくなります。
今回の記事を書いていて、せめて花粉症の医療費は無料にすべきだと思いました。
今日も最後までブログを読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
ShinSha
ブログ村、ライフスタイル部門にエントリーしました。
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