どーも、ShinShaです。
今回の大人の科学はダイエットがテーマです。
肥満のメカニズムとダイエットについて科学的な情報を調べました。
低GI食品を食生活に採り入れ、運動を継続して筋肉量を維持することがダイエットには有効です。
そもそもヒトの体は太るように設計されています。
だからダイエットは大変なのです。
あっ、そのケーキのカロリー量を消費するには...💦💦
なぜ私たちは太るのか
なぜ私たちは太るのか。
答えは簡単です。
必要なエネルギー以上に多く食べているからです。
そんなことは分かってるって?
それでも美味しいものが食べたいし、お酒も飲みたいしスウィーツも食べたい。
はいはい、それができるのか一緒に考えてみましょう。
この世に登場してから十数万年、ヒトはほとんど飢餓の時代を生きてきた。
太るほどの食糧が得られるようになったのは、1950年代頃からのわずかな期間。
私たちの体は、飢餓の中を生き抜くように作られているのです。
空腹を耐えしのんで、やっと見つけた山盛りの木の実。
久しぶりに仕留めた大きな動物の肉。
祖先たちはむさぶるように食べたことでしょう。
次はいつ食糧にありつけるのか分からない。
ヒトの体は、余分なエネルギーをすばやく身に着ける仕組みを発達させました。
私たちの体は太るように作られているのです。
ヒトが太るのは必然なのです。
あなたのせいではないんです。
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肥満のメカニズム
それでは肥満がどういう仕組みで生じるのか?
ちょっと専門的な情報を調べてみましょう。
ヒトの体は、余分なエネルギーを脂肪細胞に蓄え、必要な時にこれをエネルギーとして使う仕組みをもっています。
発達した脂肪細胞は、その内部の大部分が、1つの巨大な脂肪滴で占められている。
通常の細胞では核が最大の構造体であるが、ここでは片隅に追いやられている。
脂肪滴は、トリグリセリドを中心に、その周囲をリン脂質一重層が取り囲み、さらにその表面に種々の脂肪滴特有のタンパク質が 結合したものである。
脂肪細胞は、通常の細胞の数倍~十倍もの直径(120 μm に達する(1 μm = 1/1000 mm)) をもつ巨大な細胞であり、その内部は1個の大きな脂肪滴でほとんど埋め尽くされている。
脂肪滴は細胞内に蓄積された脂肪の塊であり、トリグリセリドの液滴の周囲をリン脂質の一重層が取り囲んでいる。
引用:https://www.sci.u-hyogo.ac.jp/life/molbio/KOKAI.pdf
脂肪細胞が肥満の正体です。
この細胞スゴイですね。
通常の細胞の十倍くらいの大きさになり、内部に「脂肪滴」を蓄える💦
これは驚きです!
いつもながら、生物の仕組みについて知れば知るほど感動します。
その様子をイラストで描くとこんな感じです。
脂肪をかかえてパンパンにふくらんでいる💦
針で刺したら弾けそう。
脂肪細胞がここまでして脂肪を蓄えるから、僕らは太ってしまうワケですね。
インシュリンとうまく付き合う
前の項では「肥満の正体=脂肪細胞」を勉強しました。
肥満を防ぐためは、脂肪細胞に脂肪を貯めなければ良い訳です。
美味しいものを食べ、お酒を飲みスィーツを食べながらもそれができるか?
とても難しい問題です💦
しかし、肥満のメカニズムが分かったのだから、何か有効な方法があるはず。
脂肪はどのように体内に蓄られるのか。
単純に脂肪の少ない食べ物を食べれば良いと思うのですが、それではダメなんですね。
ヒトは体内で脂肪を合成して、エネルギーとして蓄える機能をもっています。
炭水化物からも脂肪は作られるのです。
タンパク質は脂肪には変わらないのですね。
エネルギーが過剰の状態では脂肪は食事から直接、摂取されるか、またはエネルギ ーを使って体内で炭水化物から作られる。
タンパク質からも脂肪は作られるが、量的にはわずかである。
脂肪組織に蓄えられる脂肪は、大半が肝臓または脂肪組織そのもので作られる。
引用:https://www.sci.u-hyogo.ac.jp/life/molbio/KOKAI.pdf
ここから先は、当サイトではおなじみの福岡伸一先生の『動的平衡』を参考にします。
ヒトの体内には「脂肪をためろ」という指令を出すホルモンがあるのです。
この指令を発令させなければ、体の中に脂肪は貯まらないということになりますね。
号令を出しているのはほぼ身体の中央にある小さな臓器。
もし血液中のブドウ糖が過剰にあると、膵臓は脂肪細胞に向けて号令を発する。
ただちにブドウ糖を回収・蓄積せよと。
この号令の正体がインシュリンである。
引用:福岡伸一著『動的平衡』
インシュリンはヒトの体内にあるホルモンの一種。
血液の流れに乗って、脂肪細胞に到達して指令を伝達します。
結局、インシュリンといかにうまく付き合うかが、賢い食べ方につながるということになる。
食べ物をドカ食いすると一気に血糖値が上昇し、インシュリンが大量に放出される。
それが命令となって脂肪細胞はしっかりエネルギーを貯め込む。
逆に、できるだけインシュリンが出ないように「だましだまし」食べることができれば、その分、脂肪細胞が受け取る命令は少なくなる。
つまり太りにくくなる。
引用:福岡伸一著『動的平衡』
太りにくくなるように食べるためには、インシュリンが出ないよう、血糖値を上げないように食べることが必要です。
消化吸収がゆっくり進む、グリセミックインデックス(GI値、グリセミック指数)が低い食べ物を上手に食べるということです。
1980年代にデヴィッドJ.ジェンキンズ博士らが提案した「低GIダイエット」(低インシュリンダイエット)は科学的にも合理的な方法なのですね。
個人的には、先ず最初にお酒が気になります。
GI値でいうと、お酒では焼酎、ウィスキー、ジン、ウォッカ、辛口ワインなどは低い。
一方、ビール、日本酒、シャンパン等はGI値が高いお酒です。
うむ、ビールはやめてハイボールか💦
ごめんなさいね、やっぱりスィーツはやっぱり無理でした。
魅力いっぱいのスィーツやフルーツは、基本的に血糖値が上がる食べ物なんですね。
文字どおり甘味だから身体が求めるのです💦
ここから先は、皆さんの方が詳しいのかな。
食品のGI値の情報を書いたサイトのリンクを貼ります。
効果的なダイエットは合わせ技
ここでは、ケーキ1個のカロリー量から、ダイエットについて考えてみましょう。
イチゴのショートケーキ1個のカロリー量は約500kcal。
内訳は、炭水化物240kcal、タンパク質 80kcal、脂肪 180cal。
(炭水化物・タンパク質:1gあたり4cal、脂肪:1gあたり9cal)
体重60kgの人が5kmジョギングするカロリー量は300kcal。
5km走っても、ケーキ1個のカロリー量も消費できない💦
ケーキ1個のカロリー量を消費しようとすると、ジョギングでは8.3km、水泳だと約1時間泳ぎ続けなければなりません。
マラソンのエネルギーを脂肪重量に換算するとわずか350g !
運動によるダイエットがうまくいかないのは当然です。
それでは、運動には意味がないのか?
そんなことはありません。
継続的な運動には大きな意味があります。
継続的に運動すると筋肉の量が増えます。
筋肉は運動していないときも、多くのエネルギーを消費するのです。
下の表は体内の組織・器官のエネルギー代謝量を示したものです。
筋肉は大きなエネルギーを消費します。
筋肉量を増やして基礎代謝エネルギーを増やすことは、とても有効なのです。
しかし運動をしないと筋肉は脂肪に変わってしまう💦
だから、毎日運動を続ける必要があるのです。
僕は「鎌田式スクワット」をもう1年以上続けています。
「鎌田式スクワット」は体内でもっとも筋肉量が多い太腿に着目した健康法です。
スクワットで太腿を刺激して、効果的に筋肉量を増やして維持する。
この方法が良いのは、どこでも、1日わずか10分程度でできることです。
おかげで、僕はとくに食事制限しなくても体重を維持できています。
ウェストサイズもワンサイズダウンし、健康も維持できています。
やはり鎌田先生は素晴らしい!
ダイエットは難しいですね。
私たちの身体は太るように作られているのだから。
魅惑的な食べ物は、すぐ脂肪として身に付き、これを消費するのは容易ではない。
だからダイエットは合わせ技で実行するしかないのです。
GI値が低い食べものを食べる。
脂肪に変わらず、筋肉の維持に役立つタンパク質をとる。
適度な運動を続けて、筋肉量を維持して基礎代謝を上げる。
結論はそんなことになりますかね。
参考図書
今回の記事、福岡伸一先生の『動的平衡』 を参考に記事を書きました。
この本は、生物の驚きのメカニズム『動的平衡』に関する著作です。
さらに、本書ではウィルス、病原体、ダイエット、健康食品など豊富なテーマについて分かりやすく解説しています。
ウィルス感染症が続く今日、本書は読むべき重要なテキストとなりました。
この機会にぜひ。

あとがき
今回の記事を調べながら書いていて、とても勉強になりました。
とくに脂肪細胞の構造は驚きでした。
短時間にパンパンになるまで、脂肪を貯め込む細胞が体内にあるなんてスゴイ。
飢餓に耐えるために生物が獲得した驚異的な仕組み。
生物について、知れば知るほど驚きが満ちています。
こんなものが相手だなんて、ダイエットは並大抵ではできないですね💦
今日も最後までブログを読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
ShinSha
ブログ村、ライフスタイル部門にエントリーしました。
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