時の化石

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大人の科学(14) すべてのオスはできそこないである

どーも、ShinShaです。
今回の大人の科学では「男女」の違いについて、科学的に考えてみましょう。

多くの生物はメスだけで命をつなぐことができます。
オスの存在意義はほとんどない。

そして、すべてのオスは「ありあわせの遺伝子」から作られている。
オスは生物として明らかに劣っているのです💦

アイスランド金融危機の後、女性議員比率を40%以上にすることで、一気に経済が回復しました。

「ボクラハ デキソコナイ」💦
オス諸君、そろそろあきらめようではないか!

生物はメスだけで命をつなぐ

哺乳類以外の多くの生物はメスだけで命をつないでいくことができます。
これを単為生殖(たんいせいしょく)といいます。
単為生殖には、いくつか種類があるのですが、今回は単純化してメスだけと書きますね。

単為生殖についてwikipediaで調べてみました。
オスとメスがいないと卵子が受精しない哺乳類は、生物の中ではマイナーなのです。

哺乳類では次世代を残すためには精子卵子が受精することが必要だが、これは哺乳類に限った現象で、鳥類ですらシチメンチョウなどで見られるように受精することなく卵子が孵化することが知られている。
...
単為生殖できない哺乳類は、グループとしてみれば実にマイナーな存在である。
...
自然に単為生殖をすることが知られている動物の大半は、ミツバチ、スズメバチ、アリ、アブラムシといった小型の無脊椎動物であり、彼らは有性生殖と単為生殖を切り替えることができる。

脊椎動物でも80種以上で確認されており、その約半数が魚か爬虫類である。
引用:wikipedia

何がいいたいのか。
そう、生物の世界では基本的にオスは必要ないのだ。


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オスの存在意義とは

それではなぜ、僕らオスが生まれたのでしょうか。
アリマキの例を調べてみましょう。

アリマキってご存知ですよね。
通称「アブラムシ」。
そう、大事に育てている花に、びっしり張り付くあの緑色の虫です。

分子生物学福岡伸一先生の本ではアリマキについてこう書いてあります。

アリマキの世界は基本的にメスしかいない。
アリマキのメスはメスの子供を生み、その子供も成長してメスを生む。
アリマキはメスだけで世代を維ぎ、おそろしい繁殖力を持っています。

しかし、アリマキは年に1回だけ、この仕組みを変えるのです。
冬の前だけの時期に。

ホルモンのバランスが変わって、遺伝子の一部を捨てたできそこないのメスがオスに変わるのです。
引用:福岡伸一著『できそこないの男たち』

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アリマキ
"Aphids on a Family Trip" by Lennart Tange is licensed under CC BY 2.0

生まれてきたオスは、メスに比べて小さくて貧相。
遺伝子足りない、できそこないがオス💦
オスはあちこち歩き回り、冬が来るまでに出来るだけ多くのメスと交尾して死んでいく。

交尾によって生まれるのは、やっぱりメスなんです。
生まれたメスの大半は冬に死んでしまうが、まれに生き残る強い個体が現れる。
その万が一の可能性を生み出すことが、オスの役目。

これは遺伝子の多様性なんですね。
自分を産んだアリマキ母に遺伝子を、オスはよそのアリマキ ネェちゃんの遺伝子に混ぜる。
遺伝子を混ぜることによって、変わったアリマキが無数に生まれてくる。

多様性というのは変わり者がどれだけいるかということ。
変わったヤツが集団の中に何人もいれば、何が起きても何とか生き延びられる。
自民党の長老諸君、分かったかね?

しかし、僕らオスは、万が一の可能性を生むためだけに存在するとは💦
福岡先生はメスの遺伝子を運ぶ「使い走り」だと書いています💦

「多様性」が生物が生き延びていくための戦略とは。
自然は、驚きに満ちていますね!

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diversity
"diversity" by planeta is licensed under CC BY-SA 2.0

オスはできそこないである

すべての生物でオスはありあわせの遺伝子によって作られています。
前項のアリマキは、遺伝子を1個捨ててオスになりました。

下の図は、ヒトの男の染色体を示しています。
ヒトの細胞には46本の染色体が存在する。
このうち、22組(44本)は「常染色体」とよばれ、2本の大きさ、含まれる遺伝子の数も同じです。

残りの1組(X染色体とY染色体)の組み合わせによって性別が決まります。
この染色体は「性染色体」とよばれます。(XX:女性 XY:男性)。

問題はここから。

図を見ても分かるように、Y染色体はXよりかなり小さい。
X染色体には内部に2000−3000の遺伝子が含まれています。
ところが、Y染色体には数十個の遺伝子しか入っていない。

しかも中味はジャンクDNA
つまりオスのしるしのY染色体はカラッポ💦
すべてのオスはできそこないなのだ💦

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Human male karyotpe high resolution Chromosome Y
National Human Genome Research Institute, Public domain, via Wikimedia Commons

下の図は日本人男女の平均寿命の推移を示したものです。
男の寿命はずっと女性より5−6歳短い。
世界中のデータも似たりよったりで、基本的に生物として男は劣っているのだ。

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日本人男女の平均寿命の変化 引用:https://www.nippon.com/ja/japan-data/h00788/

ジェンダーギャップ

ということで、最後にジェンダーギャップの話題です。

ご承知のように、世界では政治の世界にも女性が進出しています。
ドイツ、イギリス、台湾、ニュージーランドアイスランドアイルランド...

なぜ日本は、できそこないのオスばかりが集まって政治をしているのだろう?
僕は日本経済の長期低迷の原因の一つはジェンダーギャップだと考えています。

世界経済フォーラムが2021年3月、各国における男女格差を測るジェンダーギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)を発表しました。

この指数は、「経済」「政治」「教育」「健康」の4つの分野のデータから作成され、0が完全不平等、1が完全平等を示しています。

2021年の日本の総合スコアは0.656、順位は156か国中120位でした。
引用:https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/

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世界主要国のGGIの変化

さすがにタリバンがいるアフガスタンは最下位156位。
日本はかろうじてそれより勝っている💦

最後にジェンダーギャップ指数GGIが世界1位のアイスランドのエピソードを紹介して、この項を終わります。

金融危機で国家財政破綻の危機に陥ったアイスランドは急速な回復を遂げている。
その背景には女性の活躍がある。
金融危機後の 2009 年に福祉政策を重視する女性政治家ヨーハンナ・シーグルザルドッ ティル(社会民主同盟)が首相に就任した。

彼女が属する野党連立政権(新政府)は女性議員比率を定めた クオーター制を推進し,女性議員比率は40%を超えた。
議会での金融破綻の責任追及や情報公開に関して女性議員が主導的な役割を果たした。

さらに新政府は男女同権政策を推し進め、従業員50名以上の企業・組織はマネジメント層に各性とも40%以上配置することを定めた。
これらのルールは金融危機後に新たに発足された銀行にも適用した。

新たに発足された二つの銀行で,金融危機を招いた男性エリートに代わって女性が CEO に指名された。
業務を絞り込み、報酬目的で無謀な競争を起こす文化を抑えむことが期待された。
引用:高橋 千枝子「女性の視点を経済社会に活かす ―女性活躍国アイスランドの事例より―」 https://core.ac.uk/download/pdf/233611643.pdf

アイスランドと日本の経済成長率を比較したグラフを掲載します。
どっちの国に住みたいか?いうまでもないでしょう。

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経済成長率の推移(1980~2021年)(アイスランド, 日本) 、引用:https://ecodb.net/exec/

www.asahi.com

男は敵を作り、戦争し、博打を打ち、酒を飲むことしかできない💦
アイスランドの女性たちが見せつけた成功を直視しよう。

世界では、できそこないの男だけで政治はできない。
新しいサービスや製品を生み出すことだって難しい時代が来ているのです。

日本は、議員・上場企業経営層の男性比率を下げるクォータ制度の制定をすべきです。
今の国会議員のジジイどもをクビにして、半分を女性議員に変えたら、あっという間に日本経済が再生するような気がする。

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OECD 2016 Forum: Session: Closing the Gender Gap
"OECD 2016 Forum: Session: Closing the Gender Gap" by Organisation for Economic Co-operation and Develop is licensed under CC BY-NC 2.0

参考図書

福岡伸一先生の本はどれも面白いし勉強になります。
『生物と無生物の間』『動的平衡』は名著。
しかし面白さは『できそこないの男たち』が一番です。

あとがき

この年齢になると分かります。
女性には絶対に勝てません。
ジョン・レノンでさえ「女性には永遠の恩がある」("Woman")と歌っています💦

タリバンの男どもはホント馬鹿だなぁ。
たとえ今、女性を支配したと思っても、彼女たちは長期戦で闘うでしょう。

体が衰えてから忌(いまわ)の際まで、病院や家庭で復讐されるにきまっている。
それはモノすごい恐怖だよ。

しかし、ジェンダーギャップのひどい日本やアフガニスタンでさえ、母系遺伝子が求める多様性の一つだと考えると、そら恐ろしくなるなぁ💦

今日も最後までブログを読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。

ShinSha

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