時の化石

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東京オペラシティ 和田誠展(1) 圧倒的なアートワークに感動!

どーも、ShinShaです。
東京オペラシティで開催中の和田誠展に行ってきました。

この作品展のディレクションは素晴らしいです。
和田誠というアーティストがいかなる存在であったか。
どんな作品を創り、日本の文化とどのように関わっていたか。
分かりやすく圧倒的なボリュームで提示しています。

何だか、むずかしく書いちゃったけど💦
バイオリンを弾くねこ、チョウチョ柄のヒョウ、数々の映画のポスター...
大好きな作品に胸がいっぱいになりました。

東京オペラシティ風景

東京オペラシティは54階建て高層ビルと新国立劇場、アートギャラリー、コンサートホールなどを併設する東京都新宿区西新宿三丁目にある複合文化施設

ビル内には文化施設とオフィスのほか、「シティ」の名のとおり、飲食店・物販・サービスなど50を超える店舗がテナントとして入っています。

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東京オペラシティ紹介板

高層ビルが1996年、新国立劇場は1997年、1999年にはアートギャラリーが開業。 開業してから20年以上経過しています。
ガレリア内部は床も大理石で、所々フロアに彫刻が立っています。 かなりバブリーなにおいが。

新国立劇場には、オペラ『フィガロの結婚』など、数回クラシックコンサートを聴きにきたことがあります。

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ガレリア1Fからアートギャラリーを臨む

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サンクンガーデンにある巨人像 進撃の巨人


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和田誠さんについて

和田誠さんのプロフィールをご紹介します。
イラストレーター、作家、映画監督。
幅広い才能をもったアーティストでした。

和田さんは1970年代から日本の文化を作ってきたアーティストです。
奥様は料理愛好家、シャンソン歌手の平野レミさん。

残念なことに、和田さんは2019年10月に他界された。

和田 誠
1936年生まれ。
グラフィックデザイナー、イラストレーター。
59年多摩美術大学卒業、ライトパブリシティに入社。
68年からフリー。

77年より「週刊文春」の表紙を担当して現在に至る。
74年、講談社出版文化賞ブックデザイン部門受賞。

84年、映画「麻雀放浪記」を初監督。
現在まで4本の監督作品がある。

89年ブルーリボン賞、94年菊池寛賞、97年毎日デザイン賞、15年日本漫画家協会賞特別賞ほか、受賞多数。
出版した書籍は200冊を超える。

引用:和田誠オフィシャルサイト https://wadamakoto.jp

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和田誠さん

と、プロフィールを紹介しましたが、ちょっとヘンですね。
和田さんが亡くなったあとの週刊文春の表紙は...

webで下の文章を見つけて感動しました!
何と今も和田さんのイラストを掲載しているとは(涙)

2017年7月27日号から、週間文春の表紙は和田さんの過去の傑作選になっており、今後も続くという。
「昔の作品であっても、全然古く感じませんよね」と担当編集者。
引用:産経新聞web https://www.sankei.com/

www.sankei.com

東京オペラシティ 和田誠

まず、アートギャラリーのエントランスまで。
開場が11時だということを知らず15分ほど建物をふらふら。
シティの中にはいろんな施設がありますね。

エスカレーターを乗って。
このヒョウのイラスト、最高だなぁ。

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アートギャラリーへ

ここがアートギャラリーの入り口。
手をセンサーにかざして体温測定して入場。
料金は大人1200円。

お姉さんが写真撮影可能ですと教えてくれる。
素晴らしい!

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アートギャラリー入り口
はい展示室が見えてきました。
ここまでに3枚のイラストが僕らを迎えてくれます。
なんだか、わくわくしてきましたよ。

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いよいよ作品展に

展示室に入って壁面の展示を見て、もう圧倒されました。
おお、すごい...!
時代を作った人たちのイラストがいっぱい描かれている。

ビートルズボブ・ディランプレスリー三島由紀夫司馬遼太郎開高健色川武大手塚治虫赤塚不二夫林家三平立川談志、....もう数えきれない💦
このイラスト展示を見るだけも来た価値がありました。

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人物イラスト作品展示
先ほどの壁面を背にして見ると、細長い展示室の壁面に無数の作品が展示されています。
最初の展示室の全体はこんな感じです。
部屋の真ん中にたくさん立っている柱は何?

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展示室全景

柱には西暦年と和田さんの作品が示してある。
和田さんの歴史をたどっていけるんだ。
これは面白い展示ですね。

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展示室全景2
1955年、多摩美術大学1年生。
製薬会社の蛙イラスト公募に入選。
和田さんにもこんな時代もあったのですね。

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和田誠1 955年 19歳作品
驚いたのがこれ。
大学3年の日宣美受賞作品『夜のマグリット』。

イブ・モンタン主演の映画のポスターです。
スゴイ...もうスタイルが完成している!

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和田誠 1957年 21歳作品
それでは、すこしゆっくり作品を見ていきましょう。

次は映画、イベント、コンサート、演劇などのポスターです。
どの作品も味があっていいなぁ。
つかこうへいさん、田中邦衛さんと芝居やっていたこともあるんですね。

彼がどれほど音楽、映画、演劇、文学を愛していたか伝わってきます。
和田さんのイラストは単なるイラストではなく、文化と密接に関わっているんですね。

アーティストたちと作品を、そして時代を作ってきたのです。
そのことを痛切に感じます。
しかし、このマリリンはスゴクいろっぽい💦

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映画、イベント、コンサート、演劇などのポスター
こちらの作品たちは「私家版絵本」。
絵本を作ることが長年の夢だったが、駆け出しのデザイナーには依頼は来ない。

ならば作ってしまえと、和田さんは7冊の絵本を出版した。
文章は高橋睦郎星新一、谷川修太郎に依頼した。

恐るべき行動力。
若き時代の代表作とされています。

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「私家版絵本」イラスト
次の作品たちは、マザーグースのイラスト。
詩人谷川俊太郎さんと一緒に英国童謡マザーグースを翻訳し、日本に紹介しました。

くつのいえ、バイオリンを弾くねこ。
ユーモアにあふれ、やさしい作品です。

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マザーグースのイラスト
こちらは数々のパロディ作品。
こういう毒があるティストの作品もいい。

「殺しの手帳」
結婚生活にあきたひとに、遺産をねらうひとに
あなたの心からあたたかいプレゼントとして
この「殺しの手帳」をプレゼントしてあげてくださいませ

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パロディ作品
ここから原画を3枚ご紹介して、今回の記事はおしまいです。

最初の原画は、先ほどご紹介した大学3年に描いた『夜のマグリット』ポスター。 原画を見てこの作品がますます好きになりました。

ダークブルーの色調、構図、人物の表情がすばらしい!
21歳にしておそるべき才能です。

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『夜のマグリット』ポスター 1957年
2枚目の原画は『ぬまれた月』。
現在も販売されている和田さんの絵本のイラストです。

月がだいすきな男が、月をとってこようと決心し、長い長いはしごを作った。
はしごは月に届いて、ついに、男は月を手に入れる。
しかし、それからが大さわぎ!

引用:https://www.iwasakishoten.co.jp/book/b313278.html

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『ぬまれた月』2006年
次の作品も絵本『密林ーきれいなヒョウの話』のイラスト。
やさしいイラストだなぁ。
ヒョウの斑点はチョウチョになっているんだね。

この作品を見ているだけで、胸がいっぱいになってしまいました。

ぼくはみつりんいち きれいなひょうになりました。
ぼくは、ひょうです。

みてください。
ぼくの きれいなはんてんを。
つやつや、ぴかぴか、すてきでしょう。
引用:https://www.ehonnavi.net/ehon/18455/密林一きれいなひょうの話/

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『密林ーきれいなヒョウの話』1975年

関連商品です

今回紹介した作品が掲載された本です。
ぜひお手元に。

Book Covers in Wadaland 和田誠 装丁集

Book Covers in Wadaland 和田誠 装丁集

  • 作者:和田 誠
  • アルテスパブリッシング
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あとがき

昨年に続き、再び、和田誠さんの作品展に行ってきました。
今回の『和田誠展』では彼の描いた数々の作品に圧倒されました。

この作品展、ディレクションが知的で素晴らしいです。
優れた作品が大量に展示されているので、正直なところ1回の訪問ですべてを見ることができませんでした。

とても素晴らしい作品展ですので、東京近郊の方はぜひ!
12月までにもう一度、行ってみたいと考えています。
これ、どこかで常設展示してもらえないかな...

ということで、記事も2つに分けることにしました。 次回の記事では、さらに圧倒的な和田誠ワークをご紹介します。
乞うご期待!

今日も最後までブログを読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。

ShinSha

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