時の化石

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『テート美術館展 光』でターナーの作品を見てきました

どうもShinShiaです。
国立新美術館 ”テート美術館展 光”を鑑賞してきました。
昨年末に”ピカソその時代展”に行って以来、久しぶりです。

入館料は2,200 円。
コロナ前とは大幅UPとなりましたね。
これも円安の影響です。
もう、ありとあらゆるものが値上げですね。

今回の美術館展は英国政府が所有するコレクションから光をテーマとして構成された美術展なのです。
なかでも、ターナーの絵を観るのが楽しみでした。

テート美術館とは

TATE(テート)は、英国政府が所有する美術コレクションを収蔵・管理する組織で、ロンドンのテート・ブリテン、テート・モダンと、テート・リバプール、テート・セント・アイヴスの4つの国立美術館を運営しています。
砂糖の精製で財を成したヘンリー・テート卿(1819–99年) が、自身のコレクションをナショナル・ギャラリーに寄贈しようとしたことが発端となり、1897年にロンドン南部・ミルバンク地区のテムズ河畔にナショナル・ギャラリーの分館として開館、のちに独自組織テート・ギャラリーとなりました。

2000年にテート・モダンが開館したことを機に、テート・ギャラリーおよびその分館は、テートの名を冠する4つの国立美術館の連合体である「テート」へと改組されました。7万7千点を超えるコレクションを有しています。
テート・ギャラリーの本館であったミルバンク地区のテート・ブリテンは、16世紀から現代までの英国美術を中心に所蔵。
ロンドンのサウスバンク地区に位置するテート・モダンは近現代美術を展示しています。
引用:https://tate2023.exhn.jp/highlight/

テート・ブリテン "GOC London Public Art 2 011: Tate Britain" by Peter O'Connor aka anemoneprojectors is licensed under CC BY-SA 2.0.

テート・モダン ”Tate Modern London" by isapisa is licensed under CC BY-SA 2.0.

国立新美術館

本当に暑い日でした。
でも、この美術館は乃木坂駅とつながっていて便利ですね。

国立新美術館は、館内に12の展示室をもつ国内最大級の美術館。
黒川紀章 設計のモダンなデザインが素晴らしいですね。
内部の曲線、円筒駅、円錐形で構成された空間が面白いです。

国立新美術館外観

国立新美術館2階フロア

印象に残った絵画

ターナーの作品

さて、それでは今回の展示会から印象に残った作品をご紹介します。
まず、ターナーの作品を3点。

イギリスの有名画家というと、まず、ジョセフ=マロード=ウィリアム・ターナー(以下ターナーと表記)が思い浮かびます。
山田五郎さんの本『知識ゼロからの西洋絵画史入門』では、ターナーは美術後進国、イギリスに突如現れた「絵画会のビートルズ」だと紹介しています。

ターナーは貧困から絵筆一本で身を起こした画家です。
1819年、44歳でイタリア旅行に行ったターナーは光と空間を描く画風を確立しました。
今回展示のあった作品は後期の作品です。
どの作品も光と空間が重要なテーマとなっています。

「陰と闇 大洪水の夕べ」では、荒涼としたダークな世界の中央に、眩しい白色の光が描かれています。
神々しいまでの光が描かれています。

ターナー「陰と闇 大洪水の夕べ」 1843年、油彩/キャンバス

また、「陽光の中に立つ天使」では光を纏う天使が描かれています。
天使の近くに立つ人は強烈な光に骨格が透けて見えている。
ドラマチックな作品ですね。

ターナー「陽光の中に立つ天使」 1846年、油彩/キャンバス

「湖にしずむ夕日」に至っては、かすかに小舟や岸辺の木々が見えるような気がしますが、空と湖の淡いブルーから夕日の黄色、赤色へのグラデーション、光の広がり以外描いていないのです。
ターナーの絵は、エモーショナルで美しいなぁ。
見にきて良かった。

ターナー「湖にしずむ夕日」 1840年、油彩/キャンバス

展示室風景

展示室風景

モネ、ハマスホイなどの作品

光といえば、印象主義の大画家クロード・モネです。
会場には2作品が展示されていました。

ターナー印象派の半世紀も前に光を描いていた。
僕はターナーとモネはどこかに接点があるのではないかと考えていました。
WEBを検索すると「1870-71年に、ロンドンに居をすえたモネは、ナショナル・ギャラリーで初めてターナーの作品を見た」との記述がありました。
やはりそうだったか。

モネの描いた靄がかかる湖と山の風景画。
誰もがどこかで見たこととがあるような、静かで美しい風景です。

クロード・モネ「ポール=ヴィレのセーヌ川」1894年、油彩/キャンバス

ジョセフ・ライトは18世紀の英国の画家。
ターナより100年前に描かれた作品です。
月光と灯台の灯りに浮かぶ港の美しい風景。

ジョセフ・ライト 「トスカーナ海岸の灯台と月光」1789年、油彩/キャンバス

そしてこの展示会で強く印象に残った1枚の作品を紹介します。
作者ハマスホイはデンマークの画家です。
ちょうど印象主義の時代に絵を描いていた人ですが、北欧とフランスでは光が違うのですね。

この人は不思議な画家ですね。
Wikipediaを調べると、彼の作品はこのアパートの部屋を描いたものが多いのです。
しかも、登場人物の多くは後ろ向きに描かれているとのこと。

この作品から深い孤独、悲しみを感じます。
頭の中から、静かでフラットな光の中に浮かぶ女性の後ろ姿がいつまでも消えないのです。

ヴィルヘルム・ハマスホイ「室内」1899年・油彩・キャンバス

インスタレーション

展示会場には光をテーマにしたインスタレーションが何点か展示されていました。
僕はこの種のアートは苦手でなののですが、お好きな人もいらっしゃるでしょう。
2作品の写真を載せておきます。

インスタレーション風景、作品名、作者名忘れた💦

オラファー・エリアソン「星くずの素粒子」2014年

 おすすめの西洋絵画本

山田五郎さんが書いた西洋絵画の本です。
この3冊があれば西洋絵画は大体カバーできます。
「入門」と書いてありますが、五郎さんにしか書けない視点で、画家、作品に関するやたら詳しい情報が書き込んであります。
こんな楽しい絵の本はなかなかありません。

あとがき

久しぶりの美術鑑賞は楽しかったです。
また、ブログに書くのも2年ぶりぐらいでしょうか。

ジョセフ・ライトからターナー、そしてモネへ。
光を描く芸術家の感性は、形を変えながらも受け継がれていった。
世界中の美しいものが溶け合い、新しいアートが生み出される。
素晴らしいですね。

この美術展オススメです。
興味がある人がぜひ。
ShinSha