時の化石

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イヤホンでよい音を聴くために - エージング、イヤーピースについて-

どうもShinShaです。
今回はイヤホンのエージング、イヤーピースについて書きました。
イヤホンのエージング効果には未だに賛否両論がありますが、本来の音質を早く楽しむために、積極的に行なったほうが良いと考えます。
この方法について本文に書きました。

イヤーピースについては、付属品が合わない、耳が痒くなるなど、いろいろ不具合が起きる場合があります。
イヤーピースで大きく音が変わります。
複数のイヤーピースを付け替えながら、音質の確認、フィッテングをしながら選択することをオススメします。
詳細は下記を参照くださいね。


エイジングについて

エージング効果は本当にあるのか

エージングとは、時間の変化によって、ものの性質が変化することを言います。
買ったばかりのイヤホンは「音が刺さる」、「音がこもる」そんな経験はありませんか?

イヤホンのエージング効果については賛否があります。
科学的根拠がないから必要ないという意見もあるのです。
僕は自分の経験から、エージングは音質に大きな影響があると考えています。
一定の時間、エージング用の音源を再生することで、音の籠り、耳に刺さる高域の”シャリシャリ”する音が明らかに改善されると考えています。

日本のイヤホンブランド final は、エージングについてこう書いています。

エージングとは、ある一定の時間、使用を続ける事で音に変化をもたらす現象の事です。 音を出すドライバーユニットは、熱で成形した極めて薄いフィルムが振動する事で音を出してます。
その原因は明確ではありませんが、フィルムが成形される際に加わったストレスや接着剤によるストレスが、使用を続けている間に馴染み、微小信号の際動きやすくなるのではないかと考えられます。

本製品については、小口径であるため、エージングの変化がわかりにくくなるまでには長めの時間が必要です。
概ね150~200時間程度、通常の使い方をして頂けましたら、繊細さが増し、本来の設計意図の音質になります。
https://final-inc.com/products/MAKE1-jp#free_2_5 から引用

https://ascii.jp/elem/000/001/873/1873767/ から転載

研究熱心なfinalは、科学的な究明はできていないけど、エージングの影響があると言っているのです。
表現は「可能性」とか、「考えています」となっていますが💦
現時点では音の解析より、人間の耳の方が正確に音を捉えられるということですね。
finalはエージング現象について、科学的データとして示せるように、今後も解析を進めていくと付記しています。

もうひとつ、エージング現象については心理的な影響もあるといわれています。
それは、時間経過とともに「音に聞き慣れる」ということです。
音は耳という機関を通して、脳が直接感じています。
だから一定のトレーニングをしないと、十分な認識ができない側面があるということです。

ちなみに補聴器に慣れるまでの時間は、一般的に1〜2ヶ月間と言われています。
補聴器にはイヤホンと同じバランスド・アーマチュア(BA) が使われています。
たしかに、「音に聞き慣れる」ということは否定できないですね。

エージングの方法は?

最近ではYouTubeApple Musicなどにもいろんなエージング音源がリリースされています。
これって、本当に効果があるのでしょうか?

final はエージングの方法について、下記のように書いています。

エージングは実際に使用される音量、ソースで行う方がベターだと考えられます。
もし、ソースによる偏りが気になるようでしたら、全ての周波数を入っているピンクノイズをお薦めします。
引用:https://snext-final.com/faq/id=774 から引用

エージング自体が、まだ科学的に解明できないから、こういう方法を推奨しているんですね。
YouTubeなどにある、科学を謳ったエージング音源については、効果を疑った方が良さそうです。

エージングは普段自分が聴くジャンルの音楽を音源にする、またはピンクノイズを音源として150時間以上再生する方法が推奨ということです。
ピンクノイズはYouTubeにもApple Musicにも音源はありました。

www.youtube.com


しかし、買ったばかりのイヤホン聴くのを150時間も我慢できないですね。
僕は頑張っても、せいぜい半日ですね。
好きな音楽を聴きながら、ワインのように音質も熟成していくって良いじゃないですか。

"France-001857 - Aging the Wine" by archer10 (Dennis) is licensed under CC BY-SA 2.0.

イヤーピースの選択について

イヤホンを楽しむ上で、イヤーピースの選択はとても重要です。
イヤーピスを付け替えると音は大きく変化します。
リーケーブなんかより音質に直接的に影響を与えます。

イヤーピースについて、日本のイヤホンブランドfinal は科学的な検証を行なっています。
僕が普段感じているとおりの解析結果です。

また、イヤーピースと外耳道との間の密閉度によって100Hz以下の最低域の間波数特性が変化します。
そのため、聴感上は低域だけでなく、高域の感じ方を大きく変化させる事になります。
密閉度が低く、軽めの装着感の場合、100Hz以下の最低域が減衰し、高域寄りのサウンドになると感じます。
逆に密閉度が高い場合、低域が減衰される事なく伝わります。
いわゆる籠もり感については、イヤーピースを変える事によって大きく印象を変える事が可能です。
https://final-inc.com/products/MAKE1-jp#free_2_5 から引用

https://final-inc.com/products/MAKE1-jp#free_2_5 から引用

僕は他の人より耳穴が少し小さいみたいで、イヤホンに付属しているイヤーピースをつけると大抵耳が痛くなってきます。
また、イヤーピースを着けると耳が痒くなるというトラブルをネットでよく見かけます。
そういう場合には、市販のイヤーピースに付け替えることになります。

僕は代表的なイヤーピース5種を常備しています。
購入したイヤホンの付属イヤーピースが合わない時は、 これを取っ替え引っ替えして、音を聴きながらどれを付けるのか決めます。
耳にイヤーピースが合わない場合は、この方法でイヤーピースを決定するのが良いと思います。

イヤーピースは耳への密着度、密閉性のみで選ぶのではないのです。
たとえば水月aria snow editioは、柔らかい樹脂製清泉イヤーピースで、低音を逃しながら高音に特徴がある音質にチューンをしています。

自分の耳を頼りに、複数のイヤーピースを使って、低音、高音のバランスを聴きながらどれを付けるか決めるのです。
写真の5種あれば、フィッテング、音質ともなんとかすることができています。
こうやってイヤーピースの写真を見ると、きれいですね。

常備しているイヤーピース(左上:AZLA SednaEarfit Crystal 、上中:SpinFit CP100+ 、右上:TRN Chips、左下:Acoustune AEX07、右下:JVC スパイラルドット)

しかし、最近、考えたことがあります。
技術の高いメーカーは、付属イヤーピースを使って音質をチューニングしています。
やはり無理をしても、付属イヤーピースを使うべきではないのか?

そう考えて、intime (アンティーム)碧(ソラ) -2のイヤピースを付属品、最近intimeで開発された、同じ形状の柔らかいシリコン樹脂製イヤピースを付け替えて音を聴き比べました。
同じメーカー製で同じ形状、材質のみが違う2種のイヤーピースですよ。
聴き比べると音質はかなり異なり、やはり付属品が音が良いのです。
Intime は精密なチューンを行なっているのだと感じました。

そういう経験をしたので、最近では極力、付属イヤーピースを使う方針を立てました。
反対側の手の指で、耳を斜め上方に引っ張って、イヤーピースをきっちりセット、なんとか耳をイヤーピースに慣れさせようと努力をしています。💦

しかし、長時間着けているのはなかなか辛いなぁ。
いずれにしても付属品を装着した時の音がひとつの音質基準になるのは確かです。
イヤーピースを付け替えるか、努力して付属品イヤーピースを使うのか思案のしどころです。

オスススメのイヤーピース5種

イヤホンの装着感改善のためにオスススメするイヤーピース5種です。
材質、音質傾向が異なっています。

ドイツ製の高品質イヤーピース。
吸い付くように良好な装着感です。
音質は低域は抑えめ、中高域が豊かなクリアな音質となります。


医療用樹脂を使ったイヤーピースです。
耳への密着性が高く、音質は低域が増加、高音域もきれいに聴ける傾向があります。
柔軟性があり耳への装着感が優しいです。
痒みが起きないという評価もあります。

医療用樹脂を使った製品です。
音質傾向は、SpinFitと同様です。
取り付け軸部分の径が小さく、柔軟性があるためサイズ調整に有効です。
値段もお値打ちです。
低域の音を適度に保持しつつ、高音域の音もきれいに聴ける。
密閉性が比較的高いイヤーピースです。
AEX07イヤーチップ XSサイズ 3ペア

AEX07イヤーチップ XSサイズ 3ペア

  • アコースチューン(Acoustune)
Amazon

低域の音を逃してクリアな高音域の音質なる傾向があります。
値段もお値打ちです。

おわりに

イヤホンを楽しむために、エージング、イヤーピースの選択はとても重要です。
先日、中古でイヤホンを買って、音を聴いたらエージングもしていない状態でした。
せっかく良いイヤホン買ったのに、もっと楽しんでほしいなぁ。
なんだか少し悲しくなりましたね。

僕は耳穴が少し小さいから、イヤホンが耳に合わないことがしばしばです。
しかし、そのためイヤーピースを付け替えて、音質の変化を楽しむことを覚えました。
イヤホンって、なかなか覚えることが多いですね。

最近はお気に入りのイヤホンが揃ったので、長らく聴いていなかったクラシックを聴くようになりました。
反田恭平のピアノ、美しいですね。
楽しく理想の音を求めて、一歩一歩、旅を続けていきたいと思います。
ShinSha