時の化石

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イヤホン intime 雅 MarkⅡ レビュー - もうこれ以上何も要らない。素晴らしい音質のイヤホン -

どうもShinShaです。
今回はinitme(アンティーム)のイヤホンintime 雅 (みやび)MarkⅡ のレビューです。
この製品はオーツェイド(株)が展開する国産ブランド製品です。

オーツェイドの技術の粋を集めた素晴らしいイヤホンです。
低域〜広域まで音のバランスが素晴らしく、どんなジャンルの音楽も楽しむことができます。
セラミックツィータVSTが再生する高域・超高域の音の響きが、溺れてしまうほど美しいのです。

今回の製品、価格は30,000円クラスとなりますが、音質を考えれば決して高くない。
この製品より音質が劣るワイヤレスイヤホンはもっと高価ですからね。
もうこれ以上、何も要らないと思うほど素晴らしい製品です。
激しくオススメします。

本製品はインピーダンスが小さく、スマートホンでも迫力ある音を鳴らすことできます。
でも、DAPを付けて聴いた方が、もっとよい音がしますよ。
詳細なレビューは下記を参照ください。

intime 雅 MarkⅡ

intime について

intime(アンティーム)は群馬県高崎市にあるオーツェイド株式会社が展開するイヤホンブランドです。
独自の積層型セラミックツィーターVST(Vertical Support Tweeter)を用いたイヤホンを開発し、これが最大の特徴となっています。
Intimeの製品すべてにVSTが搭載され、以前当ブログでもレビューをした碧(そら)シリーズ等、コストパフォーマンスが高く、音質が優れたハイレゾイヤホンは若い世代にも人気があります。

intimeの魅力的な製品の写真 https://intime-acoustic.jp/ から転載

下の図がintime 雅MarkⅡの構造です。
主に低域〜中高域の音を再生するウーハーと、高域〜超高域を再生するセラミックツィーターVSTが同軸で配置されています。

VST(Vertical Supoort Tweeter)はオーツェイド(株)が保有する独自の技術です。
セラミック薄板の両面に電極を付け、電流を流すと振動する性質を利用して音を出すのですね。
VSTではセラミック薄板を端部の一部のみを垂直方向に支持する構造体に組み込み、ハイファイサウンドを再生します。

イヤホンの構造

intime雅 MarkⅡについて

intime雅 MarkⅡに関するメーカー説明です。
6年ぶりの製品リニューアルに伴って、セラミックツィータVST2を第3世代に更新。
ハウジングには陽極酸化処理を施したチタン合金を使用し、ケーブル、イヤーピースも更新。
今回の製品開発には、すごく力が入っていますね。

【製品の特徴】
低域から高域までフラットに応答するイヤホン intime雅MarkⅡ。
旧モデルで採用していた真鍮筐体をチタン筐体に変更することでより細かな音の表現が出来るようになりました。
チューニングも旧モデルよりもフラットな特性に仕上げています。

艶のある音を奏でるために煌MarkⅡ同様にグラフェンコートウーハーを採用し、第三世代VST2との組み合わせで純度の高いピュアな音を表現出来ました。
樹脂筐体には「群馬の名工」に選ばれた成形職人の技術を取り入れてべっ甲調の色合いに仕上げ、文字通り「雅」に相応しいデザインに仕上がっています。

燕三条の匠の技術 チタン筐体の陽極酸化を採用
チタン合金筐体をフロント部に採用しました。
チタン合金は音響的な内部損失が極めて低く、軽量素材で知られるアルミニウムよりも縦弾性係数が大きいため、より高い周波数まで音を伝えることが可能になります。
故にセラミックツイータVSTの持つ倍音成分も効率的に伝わり高い解像度が実現出来ます。
また新潟県燕三条の職人とのコラボによりチタン合金の陽極酸化技術を導入しました。

第3世代VST2の採用 当社で開発した低履歴特性・直線性に優れたPZT系圧電セラミック材料を積層したエレメントをベースに、より変位量の大きなセラミック素子を新規に開発し、第3世代VST2として採用いたしました。
特に一般可聴域を越えた超高域における感度がさらに増加しその倍音成分の豊富さから、より自然に近い音場の再生が可能となりました。
引用: https://intime-acoustic.jp/

なお、この製品はリケーブルができる構造となっていて、ケーブル接続はMMCX、Pentaconn Ear方式の2種類があります。
リーケーブルして音の変化を楽しむことができる。
マニアにとっては嬉しいですね。
僕はPentaconn Earの製品を購入しました。

製品仕様

intime 雅 MarkⅡ
形式:φ10mmグラフェンコートウーハー
セラミックツイータ VST2(第3世代)、HDSS(第4世代)
再生周波数帯域:20 HZ - 45 KHZ
インピーダンス:22 Ω、感度:108 dB/mW
接続:3.5mm アンバランス接続、Pentaconn コネクト
ドライバーは、グラフェンコートウーハーと第3世代HST2の組み合わせ。
さらに音を整える機能を持つHDSSも用いられています。

本製品はインピーダンスが小さく感度も良いので、スマートホンに直接挿しても十分な音量で音楽を楽しむことができます。
スマートホンで聴いても、迫力ある良い音が出ます。
でも、DACと組みわせた方がさらに良い音が楽しめますよ。

購入イヤホンの写真

購入したntime 雅 MarkⅡ 製品の写真です。
本当に簡素なパッケージです。
ここまで徹底すると気持ち良いですね(笑)

余分な所にコストはかけない主義なのですね😃
僕には必要ないので、いっそこの袋も無くしてほしい。
ケーブルホルダーは役に立ちますね。

簡素なデザインのパッケージを開ける

付属品はイヤーピス(3組)、革製ケーブルホルダー、イヤホンケース

雅のデザインはなかなか良いですね。
落ち着いた黄金色も素敵です。

イヤホンヘッド

ケーブルを外したイヤホンヘッド

製品レビュー

総合評価

総合     :☆☆☆☆☆
デザイン・質感:☆☆☆☆☆
装着感    :☆☆☆☆
サウンド   :☆☆☆☆☆
<音質バランス>

[コメント]
低域〜高域まで音のバランスがよく、どんなジャンルの音楽でも楽しむことができます。
まるで目の前で歌っているような艶のあるボーカル、リアルで解像度が高い楽器の音を再生します。
特にピアノ、ギター、管楽器、シンセサイザーの音の響きが素晴らしいです。
クラシック、ジャズなどを愛する人にとって最良の製品になります。

セラミックツィータVSTが再生する高域・超高域の音の響きは溺れてしまうほど美しいのです。
この音を一度聴いたら、このイヤホンを手に入れたくなってしまうのです。

こ機能的なデザイン、構成部品の質感には好感がもてます。
装着感も改善されており良好です。

サウンド・インプレッション

例によって、かなりの数の曲を intime 雅 MarkⅡ で聴き込みました。
下記の試聴曲にリストアップした曲は、このイヤホンで聴いて素晴らしいと感じた楽曲です。
いろんな楽曲を聴いた印象をレポートします。

[ボーカル曲]
まず、いつものボーカル曲から。
ハイレゾ音源 中島美嘉 “ORION with ensemble”。
まるで目の前で歌っているような艶かしい音、息継ぎまでも美しいと感じます。
バックの甘いストリングスの響きにうっとりします。

男性ボーカルでは フランク・シナトラ ”Fly Me to The Moon” が印象的でした。
バックバンドは、カウント・ベイシー・オーケストラ。
ピアノ、ドラム、ベース、ホーンなどダイナミックな演奏です。
これをバックに歌う、シナトラの張りのあるボーカルが素晴らしい。
雅 MarkⅡ はトランペットのミュート音、ダイナミックなホーンの音を見事に再生してくれます。

セラミックツィーターVSTの高域、超高域の音が素晴らしいです。
筐体に硬いチタンを使っていますから、さらに解像度が高くクリアな音質にアップグレードされています。
とくにシンセサイザー、ピアノ、ギター、管楽器の音が美しいなぁ。

シンセサイザー
シンセサイザーとピアノの楽曲といえばこの人。
坂本龍一 “async” では、これまで聴こえなかった音の世界が浮かび上がってきます。
改めてアルバム全曲を聴き直してみたくなりました。

“Walker”。
雄大シンセサイザーの響きがバックグラウンドで流れています。
湿地、野山を歩く足音、鳥の声、踏みしめる小枝が折れる音。
流れる水の音を聴いていると、遠くで鐘の音が響いてくる。
まるで美しい故郷の野山を歩いているような気がしてきます。

”andata”。
シンプルで美しい旋律のピアノに続いてシンセサイザーが聴こえ始める。
気がつくと、僕は大きく広がる音の宇宙の中にいた。
移動する響き、こだま、うねり、反響。
”andata”はこんな壮大な曲だったのか。

坂本さんはNYの自宅で、大きなヘッドホンを付けてこの曲を創っていました。
彼はこんな音を聞いていたんだなぁ。

坂本龍一 async、引用:https://www.amzon.co.jp/

[ピアノ]
反田恭平が弾く、ラフマニノフピアノ協奏曲第2番
ゆったり流れるストリングスが奏でるメランコリーな旋律。
その中に響く、エッジが際立ったピアノのハイトーン。
この美しいサウンドは感涙ものです。

反田恭平・務川彗悟 “パガーニの主題による変奏曲”。
ピアノの高域を使った激しい連弾が続きます。
やがて、曲は軽快なアルペジオの音へと変わる。
ピアノの能力を限界まで極めるようとする鋭いサウンドです。
ダイナミックな音の変化を、雅MarkⅡは見事に再生します。

一昨日はジャズバーでピアノの音を2時間聴いていました。
このイヤホンは、生のピアノの音と響きを忠実に再生できると感じました。

"Cy Walter playing piano Copacabana" by Geo Lightspeed7 is licensed under CC BY-SA 4.0.

[ギター]
村治佳織 ”Merry Go Round of Life”のギターの美しい響き。
爪の硬質なピッキング音、低音弦金属線の振動までクリアに聴こえてくる。
おそろしく解像度が高い音です。

沖仁 ”黒鳥のダンス”。
フラメンコ・ギターの音の響きが素晴らしい。
ギターの響き、パーカッション、パルマ(拍手)、ピアノの音が溶けあった美しいサウンドです。
沖仁のライブに、僕は時々行きます。
小さいホールでの彼の演奏は、まさにこういう音なんです。

"Classical Guitar Masterpieces Vol 2 Rodrigo Y Rainbow Productions Ltd Classical" by iClassicalCom is licensed under CC BY 2.0.

試聴曲

[POP]: 中島美嘉 ”ORION with ensemble”、宇多田ヒカル “First Love”、YOASOBI “夜に駆ける”、米津玄師 ”アイネクライネ”, “地球儀”

[Jazz、Classic]: フレディ・ハバード ”Weaver of Dreams” 、フランク・シナトラ ”Fly Me to The Moon”、ビル・エバンス “B Minor Waltz”, ”You Must Believe in Spring”、村治佳織 ”Merry Go Round of Life”、反田恭平 "ラフマニノフピアノ今協奏曲第2番”、反田恭平・務川彗悟 “パガーニの主題による変奏曲”、坂本龍一 Async "andata", "Solari”, ”Walker”, ”Zure”、沖 仁 ”言葉のない世界”、”黒鳥のダンス”

[試聴環境]:音源:Apple Music (ロスレスハイレゾロスレス)、DAC: Fiio K7

定位・音場

ボブ・ディランのライブ音源、オスカー・ピーターソン”We Get Request”、フランク・シナトラなどの楽曲で、本製品の空間表現、定位について確認しました。
広い音場をもっており、定位感も正確です。
これはイヤホン内部に設置されているHDSSの効果です。

デザイン・製品の質感

この製品のデザインは機能的で一切無駄がない。
なめらかで黄金色の金属加工。
琥珀色の樹脂パーツも美しい。
クオリティの高いデザインと質感だと思います。

装着感

耳への装着感は良好です。
新開発のイヤーピースが柔らかく、装着感が改善されました。
(ノズルノのイヤーピース接続部の径が少し小さくなった?)
今回の製品は、初めて僕の耳に合いました😀

ただし、SHURE掛けにして使うと、ケーブルの使い勝手が良くないです。
Pentaconn Ear のプラグが動くせいか、時々、音が途切れます。
SHURE掛け用の曲げたケーブルを採用するなど、今後改良すべき点がありますね。

商品リンク

おわりに

今回のレビューを書き終えて、とても困っています。
この製品を購入してからも、数回、e☆イヤホン秋葉原本店にリサーチや試聴に出かけています。
ゼンハイザー水月雨(Moondrop)、final 、SONYなどのフラッグシップ製品(どれも価格は100千円超💦)を聴きました。
しかし、このイヤホンより音が良い製品が見つからないのです。

一番良かったのはゼンハイザーのフラッグシップ ie900なのですが、もうこのレベルになると、優劣の判断は音の好みになると思うのです。
改めて、オーツェイドの技術の素晴らしさを痛感しています。

この先どうしたら良いか困惑しています。
理想のイヤホンを求める僕の旅、数ヶ月にわたって書いてきたイヤホンの記事も終わってしまうのか?
来週から、しばらく福島に旅に出ます。
今後の方針をじっくり考えてきたいと思います。
ShinSha