どうもShinShaです。
このところずっと和田誠・村上春樹. 著『ポートレイト・イン・ジャズ』を読んでします。
本当に楽しくて、そして勉強になります。
和田誠さんのイラスト、村上春樹のジャズプレイヤーと楽曲に関するエッセイ。
二人とも十代からの熱いジャズファンだから、ジャズ愛にあふれているんですね。
和田誠さんのイラストはユーモアいっぱいにアーティスの人柄を的確に表現していて良いですね。
今回の記事は、この本から3人のアーティストのお話を紹介します。
「我が心のジョージア」の作曲者ホーギー・カーマイケル、超絶技巧ピアニストのオスカー・ピーターソン、そしてご存知ルイ・アームストロング。
あわせてジャズの名曲も聴いてみましょう!😃
和田誠・村上春樹 『ポートレイト・イン・ジャズ』
和田誠が描くミュージシャンの肖像に、村上春樹がエッセイを添えたジャズ名鑑。
ともに十代でジャズに出会い、数多くの名演奏を聴きこんできた二人が選びに選んだのは、マニアを唸らせ、入門者を暖かく迎えるよりすぐりのラインアップ。
著者(村上)が所蔵するLPジャケットの貴重な写真も満載!
単行本二冊を収録し、あらたにボーナス・トラック三篇を加えた増補決定版。
引用:和田誠、村上春樹 『ポートレイト・イン・ジャズ』 | 新潮社
10年前に引っ越した際に、知らないうちにこの本を処分してしまったのです。
久しぶりに読んだら、本当に楽しかった。
村上春樹さんのジャズに対する博識、作家の感性、和田誠さんのアーティストの人柄を表現したなんとも味のあるイラスト!
一家に一冊、常備が必要なくらいの名著です😃
本を読みながら、なつかしいジャズの名曲を
ホーギー・カーマイケル
ジャズ・ファン以外にホーギー・カーマイケルの名前を知っている人は少ないでしょう。
こう言えば多くの人が分かるでしょうか。
「我が心のジョージア」の作曲者。
彼はほかにも「スターダスト」「ザ・ニアネス・オブ・ユー」「スカイラーク」なども作曲しています。
どの曲も最近でも演奏されるスタンダード。
すごい作曲者ですね。
「我が心のジョージア」はジャンルを超えて、いまでも世界中の人が知っている名曲です。
「スターダスト」も「ザ・ニアネス・オブ・ユー」も大好きな曲です。
ホーギーはインディア大学で法学を学びながら、ジャズ・バンド活動もしていた。
そこで、天才ビックス・バイダーベックと出会って、大学を捨ててミュージシャンの道へ。
そのおかげで、僕らは彼の書いた名曲を聴くことができる。
ホーギーは若いうちから第一線を退き、気ままな仕事をしたそうです。
「多分曲の印税が入ってきたからだろう」村上さんは書いています。
ジャズプレイヤーで幸せな人生を送る人はなかなか少ない。
名曲を書くのって、大きいのだなぁと思いました。
村上さんが素敵だと書いていたホーギーの演奏したスターダスト、そして彼が歌っている「我が心のジョージア」のYouTubeリンクを貼りました。
本当にホーギーの人柄がよく出ているなぁ😃
やわらかくやさしく胸に染みてきます。
オスカー・ピーターソン
“しっぽの先までエネルギーに満ち溢れている人というか、とにかく元気な人である”
村上さんはオスカーピーターソンを評して書いています。
優れたテクニックと溢れる歌心、一世を風靡したピアニストです。
オスカー・ピーターソンはカナダを代表とするミュージシャン。
在日カナダ大使館にはオスカーの胸像と彼の名を冠したシアターがあります。
本から村上さんの文章を引用します。
僕がもっとも頻繁に聴いたのは、『ザ・トリオ』と同じロンドン・ハウスでのライヴ『サムシング・ウォーム』で、間取りの隅々までしっかり覚えてしまった。
火花の散る速いパッセージ、息もつかせぬマッシヴな攻勢、ぐっと後ろに引いてスペースを広くとったスローバラード、どれをとっても大人の風格があり、完成された「ピータソニズム」のショーケースといってもいい見事なアルバムだった。
ただこの時期から後の演奏は、あまりに完成されててんこ盛りしぎて聴き疲れすることもある。 60年代後半にMPSに移ってからはとくにその傾向が強く、そこまでみっちりとやらなくてもと呟きたくなることがしばしばあった。
この人、すごいテクニックで何でも弾けてしまうんです。
オスカーのピアノは素晴らしいのけど、村上さんの書いているように、時々過剰なんですね。
ジャズって不思議なもので「音数の少ないマイルスは素晴らしい」などという人もいるのです。
メリハリなのかなぁ。
きっと、超絶プレイはエモーションが高まった、ここぞというところで繰り出すべきなのですね。
村上さんはオスカーは初期のギター入りトリオのライブ演奏が良いと書いています。
僕は歌モノの演奏が素晴らしいと思っています。
村上さんが書いている古いライブ音源はYouTubeには無いので、この名曲のリンクを貼ります。
「自由への讃歌」 “Hymm To Freedom”
黒人の公民権運動のために、1962年にオスカーが書き下ろした名曲。
オバマ大統領の就任式でも演奏されたました。
後半のピアノは超絶に速いプレイで歌っているなぁ。
ブルースっぽいフレーズの連射も素晴らしい。
オススメのイヤホンとミュージックサブスクリクション
ジャズを楽しく聴くための、オススメイヤホンを2つ紹介します。
⚫️ ASHIDAVOX EA-HF1
Φ15mmの大口径ダイナミックドライバーが再生する低域〜中域の音が素晴らしい。
低域、中低域音の量感は多め、 低域から高域までバランスの良い音を再生します。
スネアドラム、ベースなど低域の音の響きが素晴らしいのでジャズには最適。
ボーカル曲も素晴らしいです。
φ15mmの迫力サウンド。
この音を聴いてしまうと、F社の6mmのDDなんてありえないでしょ😅
⚫️ intime 碧−2
国産ブランドinitimeのu10,000円ベストバイ。
セラミックツィータ VSTが再生する超高域の倍音の響きが素晴らしいイヤホンです。
ピアノ、ギター、管楽器の音が美しい。
この音を聴いたら、もうほかの製品には戻れません😅
超おすすめイヤホンです😃
ルイ・アームストロング
この本に書いてあるルイ・アームストロングのお話がじつに良いらしいのです。
このエピソードはスタッズ・ターケルの本 ”Giants Of Jazz” に載っているそうです。
ルイが「ホーム」のバンドに入って一番最初に手にした楽器はタンバリンだった。やがてそれはドラムに変わり、次にラッパとなった。院内で起床、食事、消灯の合図のラッパを吹いていた係の少年が事情があっていなくなったために、ルイが急遽その役を任されたのだ。
彼はラッパの吹き方を大急ぎで覚え、見事に代役を果たした。でもそれだけではなかった。人々は生活の中に不思議な変化が起こっていたことに気づかないわけにはいかなかった。 ルイが毎日のラッパを吹くようになってから、みんなはなぜかとても楽しい気持ちで目覚め、とても安らかな気持ちで眠りに就けるようになったのだ。
それはどうしてだろう? それはルイの吹きならすラッパの音色があまりに自然で、あまりに滑らかだったからだ。
(中略)
ルイ・アームストロングの音楽が、僕らにいつも変わらず感じさせるのは「この男はほんとうに心の底から喜んで音楽を演奏しているんだ」ということである。
何回読んでも良いエピソードですね。
心の底から楽しんで演奏する音楽は、皆んなをハッピーにする。
ルイって本当にそういう人だと思います。
僕の大好きなルイ・アームストロングの曲を紹介します。
「明るい表通りで」 “On The Sunny Side Of The Street”
高らかに歌いあげるトランペット。
人間味いっぱいのダミ声ボーカル。
素晴らしいなぁ。
泣きそうだよ。
あとがき
ルイ・アームストロングのエピソードは素晴らしいですね。
心の底から楽しんで演奏する音楽は人々の心を打つんだ。
なんだか嬉しくなってきます。
そういえば、この本『ポートレイト・イン・ジャズ』自体もそうなんですね。
文を書いた村上さんも、イラストを書いた和田さんも本当に楽しそうです。
だから、この本を読むと幸せな気分になるのです。
何度でも読み返したくなってしまう。
ShinSha