どうもShinShaです。
敬愛する作家、伊集院静先生が昨日急逝されました。
今年の春、ラジオで元気に話をされていたのに残念でなりません。
10月に癌が見つかってからわずか2か月。
突然のお別れでした。
でも先生らしい最後だったのですね。
奥様、篠ひろ子さんは下のコメントを出されています。
いつもお世話になっております皆様へ
突然のご報告となりますが、11月24日伊集院静は永い旅に出てしまいました。かねてより肝内胆管がんの治療をしておりましたが、残念ながら回復に至りませんでした。
自由きままに生きた人生でした。
人が好きで、きっと皆様に会いたかったはずですが、強がりを言って誰にも会わずに逝ってしまった主人のわがままをどうかお許しください。
最期まで自分の生き方を貫き通した人生でした。
引用:https://hochi.news/articles/
何十億円も注ぎ込んだギャンブル狂、男っぽい生き様。
もっとも仕事量の多い作家。
美しい女優さん二人が愛した男。
最後の無頼派作家、憧れの人でした。
今回は、伊集院先生について記事を書きます。
急な事なので、十分な準備ができませんでした。
今回は思いのまま伊集院静先生の著書、出演されたラジオの内容などをご紹介します。
それにしてもあっという間に逝かれてしまった。
この悲しみは簡単には消えないでしょう。
僕はこれからも彼の本を少しずつ読み続けていこうと思います。
ブログアクセスが!
2023年11月24日、20時頃からブログアクセスが急増し始めた。
Google アナリティクスを見ると伊集院さんの著作を紹介した記事だった。
伊集院先生がどこかのTVに出演したのかな、そう思いました。
その後もアクセス数は落ちない。
Yahoo!を見たら、伊集院さんが亡くなられたニュースがありました。
それからずっと悲しみに暮れています。
その記事は伊集院先生がクモ膜下出血から奇跡的に復帰した、第1作目の著書を紹介する内容でした。
復活がとても嬉しかったから、記事には祇園の芸妓との話やギャンブルのエピソードなども併せて書きました。
この記事は結構ウケて、Google検索ワード「伊集院静 + かつ乃」の再上位にランクインした。
先生には申し訳ないと思いつつも、世間の高評価は嬉しかった。
今朝も引き続いてこの記事へのアクセスが増えています。
アクセス数はおそらく過去最高になるだろうけどあまり嬉しくないな。
こんな時にブログが読まれても、もう伊集院先生はいないのだ。
伊集院先生の著作について
僕の小さな本棚を見回して、さっと本を取り出して写真を撮りました。
まだ数冊は本棚にあるはずです。
本棚が小さいから、単行本を処分して文庫を買い直したりkindle本でもっていたりもします。
彼の著書には大好きな作品がいっぱいあります。
「機関車先生」「いねむり先生」「なぎさホテル」「大人の流儀シリーズ」「志賀越みち」
まだまだ沢山あるはずだ。
強く印象に残っている著作2つのあらすじを紹介します。
「いねむり先生」
最愛の妻を亡くし、アルコールやギャンブルに溺れ、心身ともに病んだ主人公が、知人から紹介された先生(阿佐田哲也氏)と交流を深めていく。一緒に「旅打ち」、旅をしながら地方を回り競輪でギャンブルを楽しみ、ほとんど無一文(オケラ)となって帰ってくるような日々を送る。
ナルコレプシー(眠り病)という病気に悩まされながらも、仕事もギャンブルも徹底して生きる先生の生き様に触れ、その大きな愛情に包まれて、主人公は少しずつ回復していく。
「なぎさホテル」
1978年冬、若者は東京駅構内にいた。足元のトランクには数枚の衣類、胸のポケットにはわずかな金しかなかった。入社した広告代理店も一年半足らずで馘首され、酒やギャンブルに身を置いた末に、東京での暮らしをあきらめていた。生家のある故郷に帰ることもできない。
そんな若者が、あてもなく立ち寄った逗子の海岸に建つそのホテルで温かく迎え入れらえる。「いいんですよ。部屋代なんていつだって、ある時に支払ってくれれば」
見ず知らずの自分を、家族のように受け入れてくれる“逗子なぎさホテル”の支配人や副支配人、従業員たち。若者はそれからホテルで暮らした七年余りの日々の中で、小説を書きはじめ作家デビュー、大人の男への道を歩き出す――。
引用:https://booklive.jp/product/index/title_id/405173/vol_no/001
若くして弟、最愛の妻を亡くした伊集院さんが書く、自分を投影した主人公はいつまでも痛切な悲しみから立ち上がることができない。
仕事もせずアルコールとギャンブルに溺れ、自堕落な暮らしを続ける。
ぼろぼろになりながら、ただただ意味もなく日々を送るしかないのだ。
そして、小説には彼に愛情を注ぎ、見守る人々が必ず現れるのです。
それは先生であったり、ホテルの支配人であったり、寿司屋の店主だったりする。
主人公はその愛情に触れ、ようやく一歩を歩き始める。
大きな悲しみに出会った時に人は脆い。
ぼろぼろになりながらも人は悲しみとともに生きていくほかない。
彼の書く物語に強い共感を感じました、
伊集院先生の文章は美しく、恋愛小説が素晴らしいです。
京都競輪で散々お金を擦った後に帰る、通称オケラ街道。
いつかこの道を題材にしてやろうと書いた「志賀越みち」。
京大生と若い芸妓の恋が心に残る作品でした。
エッセイも魅力的です。
「大人の流儀シリーズ」は累計200万部以上売れた大ヒット作。
痛切な悲しみ、何億円も注ぎ込んだギャンブルを潜り抜けてきた伊集院先生の言葉には説得力がある。
僕は先生のエッセイや小説に、折れそうな心を何度も救われてきました。
きっとそういう人が沢山いるのではないだろうか。
伊集院先生の本のAzmazonリンクです。
ラジオ出演
伊集院先生は大竹まことさんと親交が厚かった。
新しい著書が発売される度に大竹さんのラジオに出演して話をしてくれました。
この話が本当に楽しいですのね。
YouTubeを調べると3本のMVが掲載されていたのでリンクを貼ります。
漱石を書いた「ミチクサ先生」、大人の流儀「君のいた時間」、悩むが花「大人への手順」など新作紹介しながら、 大竹まことさん、ほかの出演者とするユーモアにあふれた話が楽しいです。
もう、先生のお話も聞けなくなってしまうんだな。
おわりに
奥様が一番気落ちしておられるでしょう。
2020年に先生が倒れた時は「伊集院は必ず復活します」奥様は鬼神のように立ち上がり、涙に暮れる編集者を励まし医者を激励し、そのお陰で再起できたと書いておられました。
今回は癌が見つかってからわずか2ヶ月。
あっという間に逝かれてしまった。
昨日から悲しくて、彼の小説やエッセイを思い出して涙が出そうでした。
月曜期限の仕事も中断したまま、気持ちが戻ってきません。
「いつまでもグズグズしているんじゃない。君のやるべきことを全力でやりたまえ」
先生にそう叱られそうです。
ブログ仕上げて、さあ仕事を再開しなけば。
伊集院静先生、これまでありがとうございました。
ShinSha